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54歳走歴10年でも心肺機能が1か月で向上した方法|トレーニングと栄養の相乗効果を得る

吉田明弘さんは54歳、走歴10年のランナーです。
(2017年11月に取材した時点のご年齢です)

吉田さんは心肺機能の指標である最大酸素摂取量(VO2max)が1か月間で53→56と大きく向上しました。

これはフルマラソンのタイム予測でいうと、3:26:52→3:18:35くらいの違いになります。

初心者ランナーならともかく、走歴が長く50代ともなると心肺機能の向上を諦めている方も少なくないかもしれません。

この記事では吉田さんが実施した取り組み(栄養補給による心肺機能向上アプローチ)についてご紹介します。

「年齢に負けずに心肺機能を向上させたい」という方のご参考になればと思います。

より心肺機能を高めるコツはトレーニングに栄養学の知見を上乗せすること

心肺機能を高めるために最も重要なことがトレーニングであることは誰もが知っています。

そのため、この記事をご覧の方はすでにトレーニングについて調べたり、実際に実行していることかと思います。

なので、この記事ではトレーニングの側面については触れないことにします。

(私のおすすめしているフルマラソン向けのトレーニングプランのサンプルは下記の記事で紹介していますので、そちらをご参照ください)

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この記事でお伝えしたいことは「トレーニングは最優先で頑張りましょう。その上で更なる違いを生むために重要なのが栄養学の知識を駆使した戦略です」ということです。

栄養で心肺機能を高めるなんて人によっては突飛な発想に思えるかもしれません。

しかし、私はそうとは言い切れないと思っています。

栄養と心肺機能の関係を理解するために、そもそも心肺機能とは何なのかについて考えていきましょう。

心肺機能とは

まずは心肺機能という言葉について確認したいと思います。

心肺機能の高さは最大酸素摂取量(VO2max)という値で評価されます。

最大酸素摂取量とは「1分間に体重1kgあたり取り込むことができる酸素の量(ml/kg/分)」を表します。

なぜ体重1kgあたりで考えるのかというと、体重が大きければ、それだけたくさんの細胞が活動するので、多くの酸素を消費することができるからです。

体重1kgあたりで考えることで体型と関係なく「その人がどれくらい高い有酸素運動の能力を持っているか」を評価することができるというわけです。

心肺機能の要は血流にある

心肺機能を規定する要因には何があるのでしょうか?

『運動と疲労の科学』(下光輝一・八田秀雄 著)によると

  • 血液によって筋肉へ酸素を送りこむスピード
  • (酸素が筋肉に入った後、さらに細かい)毛細血管から筋肉細胞内のミトコンドリアへ酸素が拡散されるスピード

がボトルネックではないかというのが現時点での有力説のようです。

簡単にいうと、筋肉へ酸素を送るスピードが特に大事な要素であり、それは

  • 血液を流すポンプである心臓の強さ(大きさ、最大心拍数)
  • 毛細血管の発達
  • 血液の流動性(ドロドロの血液では流れにくいのでサラサラが良い)

が関係しているということです。

ゆっくりペースのジョギングでも心肺機能を高める効果があるのは、ジョギングによって心臓が大きくなり、毛細血管が発達するためです。

呼吸の上がるようなスピード練習では血管にメカニカルなストレスがかかり、ジョギングとは別のメカニズムが働いてこれも心肺機能を高めます。

では、栄養によって上記3つの要素(心臓の強さ、毛細血管の発達、血液の流動性)に働きかけることはできるのでしょうか?
私はできると考えています。

例えば、ブラックジンジャーという成分は血管を拡張することで、血液の輸送速度が上がることが確認されています。

『Improvement in blood fluidity by Kaempferia parviflora rhizome』より。ブラックジンジャー摂取で一定量の血液が通過する時間が短くなる(つまりスピードが上がる)ことが確認されている。

血流改善の効果が確認されている栄養成分はブラックジンジャーだけではありません。

例えばDHA、アルギニン、カプサイシンなどもそれぞれ特有のメカニズムで血流を促進する働きがありますし、その結果としてスポーツパフォーマンスが向上したというエビデンスも存在します。

これらの知見を踏まえると、栄養成分で心肺機能を高めるというのはそんなに突飛なアイデアではないと言えるのではないでしょうか。

(このような運動能力の向上が期待できる成分のことをエルゴジェニックエイドと言います。
ランナー的にはカフェインなどがその代表です)

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エルゴジェニックエイドを試した吉田さんを取材しました

(取材日:2017年11月時点での内容です)

吉田さんのプロフィール

54歳(走歴10年)
職業:医師

自己ベスト
ハーフ 1:32:12(2010年 仙台国際ハーフマラソン)
フル 3:28:50(2010年 つくばマラソン)
100km 11:57:15(2016年 サロマ湖100kmウルトラマラソン)

ランニング大好きなお医者様で診療室にはこの通りランニング関係のものが溢れています。

エルゴジェニックエイドを1か月使用した変化

まず最初に吉田さんの心肺機能がどれくらい変化したかをご覧ください。

約1ヶ月間でVO2maxが3向上しています。

吉田さんがいうには「これは有意(誤差のレベルではなく)に心肺機能が向上していると考えて良い変化だと思う」とのこと。

上のグラフは10/13~11/9のデータですが、それを挟んだ8/9と11/14にもVO2maxのテストをしており、その際のデータの比較がこちらです。

項目 8/9 11/14
練習距離 12.83km 11.66km
平均ペース 5:51/km 5:25/km
最大心拍数 166 150
平均心拍数 147 140
最大酸素摂取量 53 56

この最大酸素摂取量が53から56に上がるというのはどれくらいのインパクトなのか。
最大酸素摂取量からフルマラソンのタイムを予測する公式があります。

それを使うと
3:26:52→3:18:35
というようにフルマラソン8分向上くらいの影響です。

吉田さんが使用したエルゴジェニックエイドの成分

今回、吉田さんが使用したエルゴジェニックエイドはブラックジンジャーとCoQ10を配合していました。

ブラックジンジャーは先述の通り血管を拡張して血液の輸送速度を高めるというエビデンスがあります。

CoQ10は心臓(血液を流すためのポンプ)の健康のためにスポーツ分野では利用されています。

エルゴジェニックエイドを使ってからの変化として吉田さんは次のようなコメントを残しています。

  • ビルドアップ走をしている時「いつもより楽だな」と感じて心拍数をみたら普段より下がっていた
  • 強度の高いスピード練で「もうひと踏ん張りできる」という感覚がある
  • ビルドアップ走の最後はいつも全力を出し切るが心拍数がそこまで上がらず、脚の方がついてこない感じがあった
    (心肺機能の方が高くなり、体の方がまだ速い動きに適応できていないからと私は推測しています)

これからのフルマラソンシーズンで調子を上げてきた吉田さん。

「今年は2010年以来の7年ぶりに自己ベストを更新できるのではないか」と目を輝かせて語っていました。

(実際にこの後、東京マラソン2018で自己ベスト更新したとの報告がありました!)

まとめ

今回取材した吉田さんが走歴10年・54歳という条件でも短期間で心肺機能を高められたのはトレーニングと栄養戦略を組み合わせたことにポイントがあります。

  • ブラックジンジャーで血管を拡張→ランニングでより血流を促進して毛細血管を押し広げる
  • 心臓の栄養補給→より良い体の状態でトレーニングして効果を上げる、リカバリーを早めて練習の質を上げる

のように相乗効果を生み出していくことが、心肺機能の伸び悩みを打破することにつながると思います。

ぜひ皆さんも「トレーニング×栄養」の視点をもって、日々の生活に取り入れてみてください。

私の開発したエルゴジェニックエイド

今回の吉田さんが使用したエルゴジェニックエイドはCatalyst Cardio Performanceという商品です。
特にフルマラソンやウルトラマラソンのような長い距離に挑戦するランナーの方に選ばれています。

Catalyst Cardio Performance

フルマラソン・ウルトラマラソンの記録向上に特化したサプリです。①脂肪燃焼向上による持久力アップ②心肺機能の向上③抗酸化で疲れに強く④無駄な脂肪のない絞られた体作りという4つの働きを狙って開発しました。

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Catalyst Cardio Performanceは日常的に摂取して能力開発を目指すものですが、マラソン大会の当日で使用するエルゴジェニックエイドはCatalyst Zoneです。

カフェイン、カプサイシン(血流促進)などを含んでおり、トラック競技からウルトラマラソンまで幅広い種目で活用できます。

Catalyst Zone

即効で最高の集中・パフォーマンス状態であるZone(ゾーン)に入れるようにサポート。レースでの使用を想定し、全ての成分を即効性で合格点のものに厳選したエルゴジェニックエイド。カフェインとマンゴー葉エキスの相乗効果で強力覚醒。水素で疲労対策。

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