フルマラソン|サブ3達成のための練習メニュー

この記事ではフルマラソンでサブ3を目標としている方のための練習メニューを紹介します。
サブ3のための練習メニューを作りたいという方はぜひご覧ください。

練習量と練習期間

今回ご紹介するメニューはレース前の1週間の調整を入れて全部で13週間(約3か月)で作りました。
精神的な区切りの良さやトレーニングの適応速度を考えて、目標の大会がある場合はその3か月前から意識して準備すると良いと思います。

練習量は走り込みがメインの期間では平均の週間走行距離が67~75km。
月間走行距離にして285~320kmです。

スピード練習がメインの期間では週間走行距離が55km。
月間走行距離にして235kmです。

練習メニューの見方

練習の種類を表す記号

下記で紹介する練習メニューでは「E」「T」などのアルファベットの記号が出てきます。
これは当ブログ内で使用している練習の種類を表しています(例えば、Eはジョギングを意味します)。

今回のメニューで登場するのは下記の5つです。

  • E:ゆっくりペースのジョギング。
  • WS:ウィンドスプリント(100~150mを3~6回疾走する練習)
  • L:LSD(ロング・スロー・ディスタンス)ゆっくり長く走る練習
  • M:フルマラソンのレースペースに近いペースで走る練習
  • T:30~50分を呼吸が上がるペースで走る練習

それぞれの目的とやり方はこちらの記事にまとめておきました。
メニューの表はこちらを参照しつつ読んでください。

当ブログに登場する練習の記号一覧

「記号+数字」で「練習の種類と距離」を表す

例えばメニューが次のように書かれているとします。

曜日 内容
E
8
M
9
E+WS
8
E
24
E
15
Mペース 4:14
週間距離 64


アルファベットが練習の種類、その下の段の数字が距離です。
この場合、火はE練習(ジョギング)を8km
木曜日はE 8kmの後にWS(ウィンドスプリント)を実施
(WSは本数を指定していませんが、3~6本でお好みで)
水曜日はM練習を9km(ペースは「Mペース」の行を参照して4:14/km)
という具合です。

持久力強化タイプとスピード強化タイプの2つのメニュー

こちらの記事で紹介したように、マラソンは長所を伸ばすより弱点を克服するようにメニューを組んだ方が効果的です。

フルマラソンの結果を左右する4つの能力

 

よってこの記事では持久力強化タイプとスピード強化タイプの2つのメニューを作りました。
「後半まで脚が持たない」というタイプの方は前半で紹介する持久力強化メニュー
「スピードが足りない、呼吸の余裕度が少ない」というタイプの方は後半をで紹介するスピード強化メニュー
選んでください

「どちらが課題かわからない(両方弱点)」という方は2つのメニューの間をとってみても良いですが、どちらかというと直感で弱点を決めて、どちらかのメニューを選ぶ方をおすすめします
(実際にメニューを消化して仮説が正しかったかを検証して次回に活かせば良いと思います)

また、メニューは土日休みの方を想定して作っています(土日にロング走など時間を使う練習を入れている)が、適宜お休みに応じて順番を入れ替えていただいて構いません。

持久力強化タイプの練習メニュー

第1~4週のメニュー

曜日 週1 週2 週3 週4
E+WS E+WS E+WS E+WS
8 10 10 7
M M M M
9 10 12 8
E+WS E+WS E+WS E+WS
8 10 10 7
L L L L
24 26 30 22
E+WS E+WS L+WS E+WS
15 15 16 14
Mペース 4:10 4:10 4:10 4:10
週間距離 64 71 78 58

最初の4週間はジョギングをメインに走る量を少しずつ増やしてフルマラソンに耐えうる強い脚作りを行います。
土曜日は走り込みのメインとなるロング走を入れています。
翌日の日曜日はちょっと長めのEですが、この土日セットが少しずつ余裕を持てるようになると良いですね。

土曜・日曜の練習後は特に注意して体のケア(栄養を意識的に摂り、緊張した筋肉はストレッチやマッサージでほぐす)をしてください。

M練習は現段階ではまだ速く感じるかもしれませんが、4週間のうちに少しずつ余裕度が高まっていくのを感じられれば上出来です。

回復週について

第4週は意識的に練習量を落とす回復週です。
これは走り過ぎによる故障予防や精神的なリフレッシュとしての効果はもちろん、トレーニングに体を適応させる強くなるための期間でもあります
市民ランナーの方(特にサブスリーを目指すような向上心ある方)は休むのが苦手というケースが多いようです。
休むことも計画に盛り込むことで、安定して一歩一歩前進することができると思います。

期間全体としては第3週で疲労感のピークに達しますが、第4週で少しリフレッシュ。
第4週が終わるころに
トレーニングをしている充実感
「次の週からも頑張りたい」という練習への意欲が湧いてくる
そんな状態になっているのが理想です

心は体の状態を反映します。
練習にキツさ・疲労感はつきものですが、そこに充実感や成長への意欲が伴わない場合は少し強度を落とした方が良いと思います。

第5~8週のメニュー

曜日 週5 週6 週7 週8
E+WS E+WS E+WS E+WS
10 10 10 8
M M M M
10 12 14 9
E+WS E+WS E+WS E+WS
10 10 10 8
L L L L
26 30 34 24
E+WS L+WS L+WS E+WS
15 16 18 15
Mペース 4:10 4:10 4:10 4:10
週間距離 71 78 86 64

第1~4週の走り込みをより強化した内容になっています。
基本的な注意点は同じです。

もしこの段階で練習が明らかにきついと感じた場合は第1~4週の練習を繰り返してみてください(距離を少しだけ増やしてもOK)。

成長速度は年齢や個人差があるので、無理せずに自分のペースで着実に進みましょう。
繰り返す場合は、第1~4週のメニューをもう一度5~8週で実施してから下の9~13週のメニューに移動してください。

第9~12週のメニュー

曜日 週9 週10 週11 週12
E+WS E+WS E+WS E+WS
10 10 10 10
T T T T
10 10 11 9
E E E E
10 10 10 10
M T M T
30 11 21 9
E+WS E+WS E+WS
10 10 10
Tペース 3:53 3:53 3:53 3:50
Mペース 4:20 4:06
週間距離 60 51 62 48


この期間の優先順位の高いポイント練習は水・土曜日のT,M練習です。
大会が近づいてきたところでサブスリー達成のためのスピードを強化する期間に入ります。
疲労感が高いと感じたらE練習はT,M練習をしっかりと走れるように距離を減らしたり、無くしたりしても構いません

9週目に大会を意識したM練習を入れています。
できればレースをシミュレーションするように、本番に近い条件(ウェアや補給)で走ってください。

9,10週目は特にT練習に慣れていないため設定ペースがきつく感じるかもしれません。
目標距離を走り切れない場合はこちらを参考に修正してください。

T練習の感覚

T練習の感覚的は
走り始めの10分くらいでは「キツいけど、まだ快適なキツさ」
20分経過くらいから「キツい。ただ、限界ギリギリではないやりがいあるキツさ」
というイメージ。
タイムトライアルのように限界に挑む練習ではありません。
「本気で頑張ればあと5~10分くらいは継続できる」という感覚で終わるようにしましょう。

第13週のメニュー

曜日 週13
E+WS
14
M
10
E+WS
10
M+WS
5
大会
42
Tペース
Mペース 4:06
週間距離 81

大会前の1週間は体力を維持しつつ疲労を抜いて調子を上げるための調整期間です。
量を落としつつもスピードは落とさないで体のキレをキープするようにしましょう。

この週の練習量は目安なので疲労感に応じて減らしても大丈夫です。
(逆に走らないことが不安で増やしすぎてしまうというのはおすすめしませんが)

スピード強化タイプの練習メニュー

第1~4週のメニュー

曜日 週1 週2 週3 週4
E+WS E+WS E+WS E+WS
10 10 10 8
M M M M
10 12 14 9
E+WS E+WS E+WS E+WS
10 10 10 8
L L L L
26 30 34 24
E+WS L+WS L+WS E+WS
15 16 18 15
Mペース 4:14 4:14 4:14 4:14
週間距離 71 78 86 64

スピードが課題というあなたも、最初の4週間は週間走行距離を重視した走り込みの期間にあてるのがおすすめです。
この時期のしっかりした走り込みは、フルマラソンの失速対策だけでなく、後に続く9週間のスピードの伸びしろをつくるための期間でもあります

土曜、日曜はセットで長い練習ですので、練習後は特に注意して体のケア(栄養を意識的に摂り、緊張した筋肉はストレッチやマッサージでほぐす)をしてください。

第4週は意識的に練習量を落とす回復週です。
リフレッシュだけでなく、体を強くするための期間でもありますので、安心して休んでください。
回復週については先述しましたので、先述した【回復週について】をご参照ください。

第5~8週のメニュー

曜日 週5 週6 週7 週8
E+WS E+WS E+WS E+WS
10 10 10 10
T T T T
9 10 11 9
E E E E
10 10 10 10
M T M T
20 10 21 9
E+WS E+WS E+WS E+WS
10 10 10 10
Tペース 3:56 3:56 3:56 3:53
Mペース 4:10 4:10
距離 59 50 62 48

5~8週はスピード練習の期間になります。
T,M練習をしっかり集中して走るのが第一優先なので、E練習は疲れがたまって「T,Mが走れない」という場合は距離を減らしたり、休みに変えても構いません。

スピード慣れしていない5,6週目は特にキツさを感じるかもしれません。
回数をこなすうちに少しずつ余裕度が増すのを感じられれば順調です。

T練習はキツイ練習ですが、全力で追い込むほどの練習ではありません。
T練習については先述した【T練習の感覚】もご参考に。
全力ではないほど良いキツさを継続することがポイントです。

第9~12週のメニュー

曜日 週9 週10 週11 週12
E+WS E+WS E+WS E+WS
10 10 10 10
T T T T
10 10 11 9
E E E E
10 10 10 10
M T M T
30 11 21 9
E+WS E+WS E+WS
10 10 10
Tペース 3:53 3:53 3:53 3:50
Mペース 4:20 4:06
週間距離 60 51 62 48

第5~8週の内容を強化したスピード練習メインの期間です。
9週目に大会を意識したM練習を入れています。
できればレースをシミュレーションするように、本番に近い条件(ウェアや補給)で走ってください。

成長速度は人それぞれなので、レベルアップした練習を消化できない可能性もあります。
そのときは焦らずに5~8週のメニューを繰り返してみてください(可能ならT,M練習の距離は+1kmくらい伸ばしても良いと思います)。

第13週のメニュー

曜日 週13
E+WS
14
M
10
E+WS
10
M+WS
5
大会
42
Tペース 3:53
Mペース 4:06
週間距離 81

大会に向けて体力を維持しつつ疲労を抜くための期間です。
スピードは落とさずに量を減らすようにすると良いでしょう。
体調が第一なので、表のメニューでは疲れが抜けきらないと感じたら量を減らしても構いません

週2回は休んでメリハリをつける

上記で紹介したメニューは基本的に週2回の完全休養日を入れています。
これは練習にメリハリをつけることが目的です。

曜日 メリハリ有 メリハリ無
E
5
E E
8 8
M M
9 9
E+WS E+WS
8 8
E
10
E E
24 14
E E
15 10
週間距離 64 64

例えば上の表の左右のメニューを比較してみてください。
左は私のおすすめのメリハリあるメニュー。
右はメリハリのないメニューです。

週間走行距離は同じですが、右側では1回あたりの負荷が小さくなり、「強くなるためのスイッチ」がしっかり入らないリスクがあります
走り込みの時期にある程度距離にこだわるのは大事だと思いますが、「距離が目的」になってしまうと、効率的に強くなれないメニューになってしまう可能性があります。

メリハリを意識して、週2回は完全休養をとる(紹介したメニューを週5回の練習で完結させる)つもりで取り組んでください

メニューが消化できないときの修正法

走り込み期は週間走行距離をトントンにするよう意識

走り込み期は土日の練習量も多く、時間的・体力的に消化できないということもあると思います。
その場合は土日の距離を減らして平日の量を増やし、週間走行距離がトントンになるように修正しても構いません
ただし、週2回は休んで、5回の練習で同じ距離にできるように意識してください)

スピード練習の目標ペース・距離を消化できないとき

M,T練習で目標のペース・距離を消化できないときは基本的にはペースを維持して距離を減らすように修正してください。
ただし、距離を80%減らしても走れないときは、距離を80%にして、それを走り切れるペースで走ってください

例えば、T練習10kmを4:00/kmが目標だったとします。
10kmを走れなかったら、最短で8kmまで距離を落とします(ペースは4:00/km)。
それも消化できない場合は8kmをT練習の感覚で走れるペース(4:00/kmより遅くてOK)で走ります。

スピード練習はある程度のスピードで走らないと目的の効果が得られません。
しかし、目標距離近くを走れないくらい速いペースでも効果が半減してしまうということも意識してください。

大会で100%の力を発揮するために

大会に向けたトレーニングの方法は以上の通りです。
トレーニングをきちんと消化したら、次に大切になるのが大会で練習の成果を発揮するための補給戦略です。
補給についてはこちらの記事が詳しいのでご参考にしてください。
第9週でレースをシミュレーションした練習を入れていますので、それまでに読んで必要なアイテムなどは買いそろえて試せるようにしておきましょう

フルマラソンにおすすめの補給食

まとめ

また、こちらの記事では練習期間中の栄養・サプリについて紹介しました。
強い体作りは「運動・栄養・睡眠」が大事ですので、こちらも合わせてご参考に。

マラソンランナーにおすすめのサプリ|効果と選び方