この記事では夏の暑い時期に良い練習を継続して走力アップするために私が考えていることを整理します。
夏は誰もが走るのが苦しいですが、暑いなりに頑張ることで秋以降の大会でも違いが出てきます。
「今年の夏はやりきったぞ!」と思えるように頑張っていきましょう!
暑くなって最初の2週間は暑さに慣れるための準備期間と思う
人の体は暑さに慣れるために約2週間ほど時間がかかります。
最初は暑さにやられて少し走っただけでばててしまうこともあるでしょう。
ただ、暑い環境でも少しずつ体を動かすことで暑熱順化という反応が起こります。
汗が出やすくなって体温をより効率的に下げやすくなったり、体の表面付近の血管が発達したり(熱を発散しやすくなる)という適応が進んでいきます。
急に暑くなった最初の時期は走れないことにショックを受けるのではなく「今こうして暑い中頑張ることで、これからの夏が走れるようになるぞ」とポジティブに考えましょう。
走らないでも暑い中で過ごす、歩くだけでも慣れていきます。
暑さに慣れてきたら走りやすい時間コースを選んで練習する
私は夏の初めのうちは暑さに慣らすために暑い時間帯にあえて体を動かすこともあります。
(ゆっくりペースで短めに。ダメージの残らない程度に注意しながら。)
しかし、ある程度暑さに慣れてきた感覚ができたら、後はできるだけ涼しくて走りやすい環境を選ぶようにしています。
時間は早朝や夜。
コースは日陰の多いところがあればそこを選んで走ります。
暑熱順化がすんだら、トレーニングの目的は暑い中でも走れるようになることではなく、できるだけ良いペース・距離を走れるようになることにシフトします。
十分な水分と電解質の補給をする
夏は発汗量が多いため、水分と電解質(塩分やカリウムなど)を十分に補給しないと動き続けることが困難です。
発汗量は練習の内容によってかわるので、それに応じて適量を摂取するように心がけましょう。
特に長い距離を走るときは電解質の不足リスクが高くなります。
私は経口補水パウダーを使っています。
含有量がしっかりしていて、携帯性も高いからです。
こちらの動画で紹介しています。
体を外から冷やして発汗による消耗を減らす
夏のランニングで大量に汗が出るのは体温を下げようとしているからです。
(汗が液体から気体に変化するときに皮膚から熱を奪っていくことで体温が抑えられる)
汗は血液から作られるため、汗が多くなるほど血液の量が減ってドロドロしてきます。
すると血液の本来の機能が発揮しにくくなり呼吸も苦しくなります。
これを少しでも防ぐには汗の量を減らすことです。
汗は体を冷やすためのものだったので、汗に頼らずに体を冷やすことができれば体力の消耗を軽減できます。
具体的には水をかぶったり、氷を手に持ったりという方法があります。
なお、氷などで体を冷やすときは以前は首筋など太い血管のあるところがおすすめとされてきましたが、手のひらの方が体の中心部の体温上昇を抑えやすくなるというデータも出てきました。
なので、それに従うと手のひらに氷をもって走るというのが効率的ということになります。
ただ、私の経験上、首筋や額を冷やした方が即効性をもって主観的に楽になります。
この主観的に楽であるということも大切だと個人的には思います。
なので、手のひらに氷を持ちつつ、主観的な辛さに応じて首すじや額にも氷をあてて精神的に余裕をもたせるというやり方を私はしています。
細かいことはさておき、とにかくできるだけ自分の汗に頼らずに体を冷やすことがポイントです。
ウェアは涼しさ重視。タイツは暑く感じたら無理に使わないでOK
ランニングのときはタイツを着用するのが好きという方もいらっしゃると思います。
タイツがお好みなら使用して良いと思いますが、夏に関しては暑さに注意。
もしストレスに感じるようなら無理に使わないでも良いと思います。
先述の通り暑さは発汗による消耗を生じさせますので、夏のウェアは特に涼しさ、快適さを重視すると良いと思います。
日焼止めやサングラス、帽子で日差し対策をする
日焼けをすると、それだけで疲れてしまいます。
これは日焼けによって活性酸素という物質が生じ、それが細胞にダメージを与えるから(そして、そのダメージから修復する反応が必要だから)と考えられています。
よって、日焼のダメージを減らすために日焼け止め、帽子、サングラスなどあると良いでしょう。
サングラスは視覚効果なのか、つけただけで涼しくなったように個人的には感じます。
そして、その感覚が練習を集中するのに思った以上に効果がありました。
走り込みは2部練習で集中力をキープ
例えば30kmのLSDをするとき、1回で続けて30km走った方が15kmを朝夜に分けて走るより効果は高いと思います。
なので、私は基本的には2部練習(1日に2回練習すること)はしません。
しかし、夏場に走りこむときにはこの2部練習をすることがあります。
2部練習にすることで
- より長い距離を走ることができる
- 集中力を切らさないできれいに走れる
というメリットがあるからです。
例えば本当に暑いときは20kmを走るのも辛いという日があります。
それを無理に走っても終盤はフォームが乱れたり、体内の水分バランスが崩れてそのあとの仕事に支障をきたしたり、翌日以降のリズムがくるってしまうリスクもあります。
そんなときでも朝12km、夜12kmとわけて走るのはそれほどストレスでなかったりします。
結果として24kmとより長い距離を集中して走れます。
夏場はこのように2部練習にした方が調子よく体をつくっていけると経験的に感じます。
夏はスピード練習か走り込みか?
「夏は短時間でピリッとスピード練習」
「夏こそしっかり走り込み」
どちらも正しそうですが、私はどちらでもなく「目標に対して自分の課題がどちらにあるか。そのときにどちらをやるべきか。」で決めています。
なので、夏がスピード練習中心になった年もありますし、走り込み中心になった年もあります。
暑いから○○練習はできないので、××練習をする
と考えるのではなく
暑くて○○練習はきついけど、いまやるべきはそれなので、暑いなりに頑張る
と考えます。
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