この記事ではランナー目線でのケトジェニックダイエットのメリットをご紹介します。
ケトジェニックダイエットとはケトン体(体脂肪から作られるエネルギー源)をエネルギーとして利用できる体作りに役立つ食事法のこと。
糖質が控えめで脂質の摂取が多いという特徴があります。
一般的には「痩せる」という印象が強いかもしれませんが、実はランナー的にはそれ以外にもメリットがあると考えられはじめています。
メリット1.持久力がアップ
ケトジェニックダイエットによって脂肪を使う能力が高まると筋グリコーゲンという筋肉中の糖質エネルギーを温存することができるようになります。
筋グリコーゲンが減少すると筋力が低下して失速してしまいます(脚が重く動かなくなる感じ)。
よって脂肪活用能力が高まることでより長い距離を失速せずに走ることができるようになります。
また、レース中に摂取しなければいけないエネルギー補給の量も減らせるため、胃腸障害や「もっと食べないと」というプレッシャーから逃れることができます。
メリット2.回復力が高まる(抗酸化、抗炎症作用)
ケトン体で走れるようになると活性酸素(激しい運動で過剰に生産されると疲労の原因となる)から体を守る能力が高まり疲労回復の速度が上がると考えられています。
アスリートのための糖質制限食に詳しい『The KETOGENIC DIET for Athletes』では炎症を抑えることで筋肉痛、倦怠感、関節炎、胃腸障害などの予防にも効果があると書かれています。
つまり、回復力の向上により
- スピーディに体力を高めることができる
- 日常的な疲労感を軽減できる
- 故障や病気などのネガティブなリスクを軽減できる
と考えられます。
メリット3.怪我のリスクが減る
サッカーの長友佑都選手は『ファットアダプト食事法』の中で食事を変えることで筋肉の質が変わって故障が減ったという効果をあげています。
長友選手はこう語っています。
食事を改善してトレーナーから「筋肉の質が変わった。これまでは筋肉に張りとボリュームがある感じだったのが、弾力があって柔軟性もあるしなやかな筋肉になった。」と言われた。
良質な脂肪をたっぷり摂れば細胞を包む細胞膜の質が向上し、細胞レベルから体を蘇らせてくれる。
メリット4.体重コントロールがしやすい
エネルギー源として糖質への依存度が高いと、運動後に枯渇した糖質を補うためにたくさん食べなくてはいけません。
糖質を摂取するとインスリンが分泌され、体脂肪が合成される化学反応が進みやすくなります。
「運動したらその分食べたくなる(しかもインスリンを分泌しやすくなる糖質を欲する)」が繰り返されるため、体重のコントロールに強い忍耐力が求められるようになります。
一方で体脂肪を使って走れる体質になれば運動後も大きな食欲にかられることはありません(糖質が枯渇せずに血糖値を維持できるため)。
インスリンの分泌も緩やかなため太りにくくなると考えられています。
メリット5.精神的に安定してイライラが減る
低糖質食を実施する人の体験談で多くあるのが「イライラしにくくなった」などの精神的な安定感の向上です。
これには血糖値の安定が関係していると考えられています。
糖質の多い食事は血糖値の乱高下を起こし、それが気分の落ち込みやイライラに関係するとされています。
一方で低糖質な食事にすると血糖値の動きが緩やかになり、気分の変動が小さくなります。
また低糖質食の人は相対的にタンパク質の摂取量が多くなりやすいです。
タンパク質は脳内ホルモンの材料にもなります。
脳内ホルモン | 働き |
セロトニン | 安心感(幸せ感、落ち着き)に影響 |
ドーパミン | 快楽(動機付け)に影響 |
ノルアドレナリン | 覚醒(注意力、判断力)に影響 |
低糖質食→タンパク質増加→脳内ホルモンが十分に作られる
というのも精神的にもプラスに働く理由と考えられます。
まとめ 関連情報
以上、ランナー目線でのケトジェニックダイエットのメリットをまとめるとこうです。
- 持久力がアップし記録向上を狙える
- 体の回復力が高まり疲れに強くなる
- 故障リスクの軽減
- 体を絞りやすくなる
- 精神的に安定する
このようにケトジェニックダイエットはマラソンランナーにとってもメリットがある食事法です。
同じようにケトン体をエネルギーにするための方法については電子書籍『超訳脂肪燃焼ランニング』でご紹介しています。
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