ウルトラマラソン

ウルトラマラソンの吐き気を予防する方法

2020年12月9日

この記事ではウルトラマラソンのレース中の胃腸障害(吐き気、胃のムカムカ、食べられないなど)を予防するための対策法について整理しようと思います。

なぜ吐き気対策が重要なのか?

そもそもなぜウルトラマラソンで胃腸障害の予防について考えておくことが重要なのか?
それは多くのランナーが内臓トラブルが原因でリタイアや大幅な失速などの苦しい思いをしていると考えられるからです。

ウルトラマラソンの特性として「膨大なエネルギーを消費する」という点があります。

走り続けるということは筋肉を動かすためのエネルギーを使い続けるということです。
エネルギーは体内に蓄えられていますが、その量は限られており、不足する分はレース中に補給として摂取しなければいけません。

しかし、走りながら食べるというのは体にとって大きな負担です。
必要なエネルギーに足りるように食べ続けようとしても、吐き気などが生じて食べられなくなってしまいます。

そして、食べられなくなるとエネルギー不足のために脚が重くなったり、低血糖でクラクラしたり、筋肉の分解が進んでダメージが大きくなったりと悪いことが続きます。

よって、ウルトラマラソンを快走するためには内臓トラブルを極力おさえながら食べ続けられるようにする工夫が重要となります。

*このようなウルトラの補給に関する詳細はこちらの記事をご参照ください↓

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胃薬をスタート前に服用し、胃酸の出過ぎを予防

ウルトラマラソン中はストレスによって胃酸過多の状態になっていることが多いようです。
そのため胃酸を抑える薬を使うことで胃のむかつきや吐き気などが改善することがあります。

個人的にはガスター10はかなり効きました。

胃薬に関する補足

胃薬は胃酸を抑えるメカニズムによっていくつか種類があります。
私は最初はM1ブロッカー配合のものを使用していましたが、その後H2ブロッカーであるガスター10に変えてより違いを実感しました。
胃薬を服用しても効果がなかったという方は成分をチェックしてみましょう。

私は24時間走の場合は
・スタートの30分前
・その後は8時間毎に
ガスター10を摂取しています。
(効果が8時間継続するので)

「胃腸障害が出てから薬を飲む」という人もいらっしゃいますが、私は予防として胃のムカつきがくる前から使うようにしています。

消化器官への血流悪化による機能低下を防ぐ

ランニングのような運動中は筋肉が多くの酸素を必要とするため、血液は筋肉に集中します。
その結果、ランニング中は内臓の働きが悪くなるといわれています。

この消化器官への血流悪化がネックになっている場合は
・無理の無いペース配分を心がけ
・補給をした直後は休んだり歩いたりして運動の強度を下げてみる
などが良いと思います。

歩きをいれる時間は目標タイムとの相談になります。
私は食べた後は1~3分だけ歩いてゆっくり走り始めるということを以前していましたが、それだけでも効果があったと思います。

歩きを入れると胃の揺れが抑えられるというメリットもあります。

トライアスロンではバイクやスイムと比較するとランニングが一番胃腸障害のリスクが高いと言われています。
これはランニングの動作によって、胃が揺れることが原因と考えられています。
(よって体幹を安定させ、上下運動の少ないフォームを身に着けることも解決策の一つかもしれません)

歩きを上手に取り入れることで胃腸障害を防ぎ、精神的に落ち着きを取り戻し、結果としてより早くゴールにたどり着けることもあるのではないでしょうか。

低ナトリウム血症に由来する吐き気を防ぐ

ウルトラマラソンは競技時間が長く発汗量が多いため、塩分が不足してしまうリスクが高いです。
塩分の喪失量があまりに多くなると低ナトリウム血症という異常状態になってしまいます。

低ナトリウム血症の典型的な症状として以下のようなものが知られています。

  • 運動能力の障害
  • 手足のむくみ
  • めまい
  • 嘔気、嘔吐
  • 頭痛
  • 意識が遠のく
  • 怒りっぽくなる、混乱する
  • けいれん
  • 尿が出なくなる
  • 眠気

この通り低ナトリウム血症に陥ると吐き気が生じることがあります。

よってしっかりと塩分補給をして低ナトリウム血症に由来する吐き気を防止できるようにすると良いでしょう。

ちなみに過去に私がセミナーでお話してきたお客様でいうと、この塩分不足というのが非常にやっかいです。

理由は「自分は塩分補給はしっかりやっている」と思っていた人が実は定量的に計算すると全然足りていないというケースが多いからです。

例えば、「エイドでは全部スポドリを飲んでいるからバッチリ」というのは恐らく誤りです。
塩分補給をうたったサプリも成分を見ると足りていないケースが多々あります。

低ナトリウム血症にならないための補給方法についてはこちらの記事の「水分・電解質の補給の方法」の項目をご参照ください。

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消化サポートサプリの活用

上述のとおり、ウルトラマラソンのレース中の胃腸障害の原因の1つは消化器官の働きが悪くなっているからと思われます。
また、補給したものが長く胃に残りながら走ってゆれることで内臓を傷つけているとも考えられます。

こういうとき、食べ物の消化をサポートするサプリを活用すると、補給したものを素早く分解して内臓の負担を軽減することができます。

このようなレース中の胃腸障害対策で人気のサプリがCatalyst Athlete Enzymeです。
吐き気などの予防はもちろん、食べたものを素早く消化して効率的にエネルギーにするためにもおすすめです。

Catalyst Athlete Enzyme

「食事バランスも睡眠もきちんとしているのに疲れが抜けない」という方は内臓疲労が原因かもしれません。本サプリは食べ物の消化をサポートし、内臓疲労を軽減するのが狙いです。腸内環境の改善にもおすすめ。ウルトラのレース中に使えば胃腸障害の対策になります。

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Catalyst Athlete Enzymeを活用されている方からのレポート。

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その他の経験則など

温かいものも食べる

私が以前、大ベテランの先輩ランナー(24時間走の元日本代表)さんから教えてもらったことです。
24時間走のレース中に吐き気で食べられずフラフラしていたときに

「小谷君、冷たいモノばかり食べてるでしょ。この温かいスープ飲んでみない?」

と言われて飲んでみるとホッと胃が落ち着いてきました。
それから温かいおかゆ・麺などが口に入り始め、次第には不足していたエネルギーを補うかのようにエイドで座ってドカ食いしてしまいました。

暑い日に無理に温かいものをたくさん食べようとする必要はないと思います。

ただ、「温かいモノで胃腸の調子が良くなるという経験則がある」ということは知っておくと役に立つ場面があるかもしれません。

ジェルなど糖質のみでダメな人は普通の食事に

補給食が純粋な糖質が多すぎる場合、消化管が酸化してそれが原因で胃腸障害につながるという情報を以前読んだことがあります。

例えば、補給を全てジェル(ほとんど糖質でタンパク質、脂質などがない)やエネルギー補給のためのドリンクにするとこの症状になるリスクがあります。

実際にはそういう補給で問題なく走れる人もいるので、これが完全に間違いとは言えません。

ただ、もしあなたが
・人工的に作られた糖質の塊をメインに補給していて
・このページで紹介している他の改善策も実施した上で
まだお悩みのようでしたらおにぎりや果物などの自然な食事の割合を増やしてみても良いかもしれません。

まとめ

  • 胃酸過多が原因の場合は胃酸を止める薬が効果的
  • 無理のないペース配分を心がけ、歩きも適宜取り入れることが役立つ場面もある
  • 定量的に十分な塩分補給をすること
  • 消化サポートサプリの活用がおすすめ
  • 温かいものが胃に優しいという経験則がある
  • ジェルなど糖質ばかりのものでダメな人はおにぎりや果物などの食事も試してみる価値あり

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その他、ウルトラマラソン関係の記事はこちらの『ウルトラマラソンカテゴリー』にまとめています。

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