食事・サプリ・栄養学 ノウハウ

100km代表選手からの学び|プラセボ効果も利用する

2018年7月11日

前回の記事では私がアミノ酸の魔法が切れてしまってからあまり使っていないという話をしました。
ここでいう魔法とは「これが効くんだ」と信じることです。

『病は気から』という言葉がありますが、それが正しいということが実証されています。
「効果がある」と信じると「実際は効果がないもの」でも効果を生じるのです。
これをプラセボ(プラシーボ)効果といいます。

プラセボ効果というと
「本当は効果がないのに心理的な原因で効果があると勘違いしてしまわないように気をつけよう」
という意味で使われるケースが多いと思います。
これは科学的に判断したり、詐欺的な商品に騙されないようにするために大切な見方です。

一方でこれとは違った考え方もあります。

私は以前、100km世界選手権で優勝した実績のある中台慎二選手のセミナーを受講したことがあります。
中台選手は東大の陸上部出身で競歩を専門にされていました。
そのセミナーでは「競歩の動きを走りにも活かす」というものでとても評判が良かったです。

セミナーでは競歩以外のことも話されていて、サプリ関係の章で中台選手はこう語っていました。
「プラセボ効果も効果のうちなので利用しよう」

つまり、食事や練習方法など何でもやると決めたら「これは効くぞ」と信じることが大切。
そうすることで心理的な効果も働き、より高い効果が得られるから。
ということでしょう。

私もこの考え方には賛成です。

では、どのようにしたら、プラセボ効果をより強力にすることができるのでしょうか?
それには食事なり練習方法なりをより強く信じられるように情報を集めてトコトン納得することです。
(逆に「これ、本当に大丈夫かなぁ?」というように確信が得られないと心理効果も弱くなってしまいます)

サプリでいえば

  • その成分が体内でどのように働いて効果があると考えられているのか?
    (メカニズムの理解)
  • どのような実証データがあるのか?
    (更にいうと、そのデータの信憑性、それ以外の研究でも同様の結果が得られているのか? など)

を理解することがポイントです。

このポイントをおさえることは、プラセボ効果を高めるだけでなく、自分にあったサプリを選ぶという点でも役に立ちます
私はつい先日も名古屋でサプリ関係のセミナーを開催してきました。
そこで色々な成分についてそのメカニズムを紹介しました。

参加者の感想で

同じ「脂肪燃焼」といっても体内での働き方が違うので、人によって効果の感じ方に違いが出ることがよく分かった。
これからはメーカーの言葉を鵜呑みにするのでは無く、ある程度自分で考えて、賢く商品を選べるようになろうと思う。

というものがありました。

成分についてよりよく理解することは

  • 自分にあった商品を選択し、悩んでいた課題を克服する
  • あわない商品に対して疑問を持ちながら出費を続けることを回避する

ために役立ちます。

これからは
「この成分ってどう働くの?」
「どんなデータ(根拠)に基づいて良いと言っているの?」
という質問をしながら商品を選んでみてはいかがでしょうか?

ちなみにセミナーでも度々紹介していますが、こちらの本が色々な成分のメカニズムを知るのに役立ちます。
私も製品開発などで参考にしています。
アスリートのための分子栄養学

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