食事・サプリ・栄養学 ノウハウ

大会当日にサプリを忘れて逆に記録向上のきっかけとなった話

2018年7月2日

先月からサプリ関係のセミナーをしていて、参加者の方とサプリについて色々とお話する機会がありました。
そこで「大会では〇〇のサプリを使わないと不安」という声がありました。

私もその感覚、よく分かります。
例えば、昔こんなことがありました↓。

大学2年生の時に伊豆戸田マラソンという東大運動部主催のフルマラソンに参加したことがあります。
この大会、参加者は東大生・卒業生(+開催地市内の方)のみ。
コースは起伏だらけですごくキツい、思い出深い大会でした。
(30kmくらいで大会に申し込んだことを後悔しました笑)

大会の前日、当時使っていたアミノ酸サプリを準備し忘れたことに気付きます。
「こんなきついコースでアミノ酸なしでは走りきれない」と思いました。
そこで前泊していた宿の近所で検索して徒歩往復80分かけてドラッグストアに買い物にいきました
前日に余計な体力を使ってでもサプリを手に入れたかったのです。

結果はというと、可も無く不可も無くという感じでした。

大学生の当時はアミノ酸(特にBCAA系)を信じて使っていましたが、一方で「実はアミノ酸は効果がない」という記事を見かけたりすると不安にもなったものです。
大会でアミノ酸を毎回使うのは学生的には結構大きな出費でしたから
「もしかしたら自分も騙されているのか?」
「効果がなくて損をしていたら嫌だな」
と。

私は今は昔ほど積極的にアミノ酸を使ってはいません。
というのも「アミノ酸の魔法が解ける」経験をしたからです。

それは2014年の台湾での24時間走のことでした。
台湾のホテルに着き、翌日の大会のための準備をしている時、私に衝撃が走りました。

「スーツケースに詰めていたはずのアミノ酸サプリが無い!」
(↑帰宅したら玄関でサプリがチョコンと出迎えてくれました)

さすがに台湾で前日夜となってはもうサプリを手に入れることができません。
仕方なく今回はサプリ無しで走ることにします。
もともと、この大会の1ヶ月前にも神宮で24時間を走っており、それから長く風邪もひいて走力はダメダメな状態で臨みました。
なので今回は気楽に走ろうと開き直ります。

そして結果はどうだったかというと
234.730 km走って5位入賞。
練習状況などを踏まえると想像以上に走れてしまったのです。

これがきっかけとなり、私のアミノ酸の魔法は解けてしまいました。
逆にこの時に大いに走る力をくれたのが糖質補給でした。

「自分はアミノ酸で走っているわけではない。
糖質で走っていたんだ。」
と当時の私はコメントしています。

ここでお伝えしたかったメッセージはアミノ酸は効果が無いということではありません。
(前提条件、使い方にもよるでしょうし、実際にアミノ酸に効果を実感しているという方とも大勢出会ってきました)

「(偶然にも)アミノ酸を使わないという経験をしたことで気付きが得られてそれが成長機会につながった」
ということを知って欲しかったのです。

何かをやめることで新しい選択肢が選べるようになります。
「〇〇がないと不安」という考えはまだ知らない貴重な選択肢を選ぶ可能性を狭めてしまいます

最近は多くのもの(食品や健康法など)が「効果がある」と記事になっていたと思ったら、
数日後に「これは効果が無いことがわかった」という記事が出回っていたりします。
(最近私が見たのはカフェインは体に良いとか悪いとか)

自分がなんとなく信じて使ってたものを時には冷静に観察しなおすことも良いかもしれません。
運が良ければ私の例のように、より大切なものに気付くきっかけとなる可能性があるからです。

今日の記事では「魔法が解けること」がプラスに働いたケースを紹介しました。
しかし逆に「自ら積極的に魔法にかかりにいくこと」で成功に結びつけている方もいます
次回はその例を紹介しようと思います。
記事更新しました

-食事・サプリ・栄養学, ノウハウ

© 2024 小谷修平のランニング講座 Powered by AFFINGER5