食事・サプリ・栄養学

数ある抗酸化物質は何が違うのか?

2023年7月30日

今日は活性酸素に関する3つめのお話しです。

第1回の内容はこちら
『何歳までも健康に走り続けるための活性酸素との付き合い方』

第2回の内容はこちら
『抗酸化物質は本当に必要か? 活性酸素その2』

前回までの内容で「40代以上のランナーは抗酸化物質を食事やサプリで摂取するメリットが大きい」と考えられることが分かりました。

今回はそのメリットを享受できるように「数ある抗酸化物質の違いは何か? どのように選べば良いのか?」という活用方法について考えていきたいと思います。

抗酸化物質はたくさん発見されている

抗酸化物質の例として

βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、アスタキサンチン、イミダペプチド、コエンザイム(CoQ10)、オリゴノール、水素

などがあります。

他にもたくさん抗酸化作用のある物質は知られていて、とても網羅することはできません。

こう書くと「多すぎて何が良いかわからない!」と思われるのではないでしょうか?

私自身もみなさんと同じようにたくさんある抗酸化物質の中で何を摂取すれば良いのかについて長く悩んできました。

文献を読んだり、展示会などで情報収集したり、専門家の人の意見を聞いたりしました。

その結果として
「抗酸化物質をどのような着眼点で選べば良いのか」
については自分なりの考えを持てるようになりました。

まだ私が知らないことや新しく発見されることもありますので、今後さらに考えが変わっていくこともあると思いますが、現段階での私の考えを整理すると以下のようになります。

抗酸化物質を選ぶときの着眼点

使用する抗酸化物質を選ぶとき、私は次の着眼点で考えるようにしています。

  1. 成分によって機能する場所、臓器が異なる
  2. 相乗効果が知られている抗酸化物質の組合せを利用する
  3. 抗酸化以外の機能も嬉しいものを選ぶ

1.成分によって機能する場所、臓器が異なる

抗酸化物質はものによって、体の中のどこに存在するのかが変わります。

例えば、水と油は混ざらずに分離するというのは体内でも同じですが、水に溶けやすい抗酸化物質(水溶性)は組織の中で水の多いところへ。逆に脂肪に溶けやすい脂溶性のものは脂の多いところへ分布します。

これは抗酸化物質の種類によって機能する場所が異なることを意味します。
(そのため、体をまんべんなく守るには1種類だけ摂取するより組み合わせた方が良い)

また、抗酸化物質の分子の大きさも様々ですが、これも機能する場所に影響します。

一般的にポリフェノールは分子が大きいため、組織に浸透しにくく、抗酸化作用を発揮できる部位は限られます。
この問題を解消したのがオリゴノールという製品です。

オリゴノールは分子を小さくした(低分子化した)ポリフェノールで、吸収性や活性が普通のポリフェノールのより高くなります。

ちなみに分子の大きさは水素分子(H2)が最も小さく、浸透性が高いため組織のあらゆるところで働くことができます。
(私が水素を選んでいる理由の1つ)

水素は活性酸素が多く発生するミトコンドリアの内部や脳細胞へも容易に浸透することができます。
脳は重要な器官なので、血液脳関門という関門で異物が侵入しないように守られています。
水素が認知症など脳の病気の治療でも実績があるのは、脳関門を通過できるほど分子が小さいという特徴があるからこそです。

2.相乗効果が知られている抗酸化物質の組合せを利用する

抗酸化物質の中には組み合わせることで相互に補完しあったり、相乗効果があることが分かっている組み合わせがあります。
その組み合わせの知識も上手に活用することで抗酸化物質の能力を最大限に発揮することができます。

例えば、ビタミンCとビタミンE(と更にCoQ10)の組合せは相性の良さが知られています。

第1回で細胞や細胞小器官(ミトコンドリアなど細胞内部の組織)を包んでいる細胞膜は活性酸素のダメージを受けやすく、細胞膜のダメージが蓄積するとその器官は死んでしまうという話しをしました。

ビタミンEはその細胞膜を活性酸素から守ってくれる役割を果たします。細胞膜という細胞の要を守ってくれるビタミンEは抗酸化物質の中でも優先順位が高い物質といえます。

ビタミンEは活性酸素を除去するとビタミンEラジカルという物質となり、抗酸化作用を失うのですが、ビタミンCやCoQ10によってビタミンEに元通りとなり、また強力な抗酸化物質として機能するようになります。

逆にビタミンCにとってもビタミンEは重要です。
ビタミンCはある条件を満たしたときにフェントン反応という化学反応を起こして、ヒドロキシラジカルという活性酸素の中で最も有害な物質を生んでしまいます。
このフェントン反応を防いでくれるのがビタミンEです。

このように成分どうしの相互作用を理解して組み合わせるとより大きな効果を得られるでしょう。

3.抗酸化以外の機能も嬉しいものを選ぶ

抗酸化物質の多くは、抗酸化だけでなく他の働きもします。

例えばビタミンCは抗酸化以外にも下記のようにたくさんの機能があります。

  • コラーゲンの生成・維持
  • 免疫力アップ(抗体を作る)
  • 抗アレルギー作用
  • ストレスに対抗するホルモンの生成
  • 肝臓内で酵素の活性を高め有害物質の解毒をサポート
  • 脂質代謝に必要なカルニチンの生成を促進
  • 高コレステロール血症を抑制
  • コラーゲンは筋肉、腱、骨などを形作る繊維状のタンパク質です。

ハードな運動に耐えられる強い体を作るのにビタミンCのコラーゲン生成作用は必要です。

また、トレーニングは体に大きなストレスを与えますので、抗ストレスホルモンの原料となるビタミンCは優先順位が高いと思われます。

数ある抗酸化物質を比較するとき、ビタミンCの抗酸化だけに留まらないこのような働きは魅力的だと思います。

栄養素の働きはまだ全てが解明されているわけではありませんが、今知られている範囲で「この効果はランナーとして嬉しいな」という効果のある抗酸化物質を私は積極的に採用するようにしています。

次の表は私がサプリを使って積極的に摂取している抗酸化物質の一覧です。
抗酸化以外にもランナーにとって魅力的な効果が知られており、作用する場所も体全体をバランスよくカバーするよう意図しています。

おすすめのサプリと活用法

私が開発したCatalystサプリのうち、活性酸素対策として最もおすすめなのはCatalyst Recovery(CR)です。

CRはランニングというハードなスポーツをする人を活性酸素のダメージから守り、何歳になっても健康的に走り続けて欲しいという想いから開発しました。

成分には抗酸化物質のうち、特にランナーに良いと私が考えているビタミンC、ビタミンE、水素を一般的なサプリの10倍くらいの量で入れています。

(10倍もの高含有量にしているのは分子栄養学という分野の知見を参考にしているためです。分子栄養学についてはこちらの記事で紹介しました)

水素については、体内に入ってから水分と反応することで水素分子が発生し、血流にのって全身に届くことがデータで確認されている特許原料を採用しています。
水素の発生は摂取から6時間以上にもわたるため、時間的に広くカバーできます。

それ以外の栄養素としては
エネルギー代謝や組織修復に重要なビタミンB群
免疫アップ、筋肉・筋力の向上に役立つビタミンD
をあわせて配合しています。

推奨の飲み方は
朝食後、夕食後に2粒ずつ
運動前に3粒
(合計で1日7粒)

運動前から摂取しておくことがポイントというのは前回でお話ししましたね。

CCPやCSなど他のCatalystサプリとの併用も問題ありません。
(私もCR、CCP、CSを全て飲んでいます)

「年齢に負けずにいつまでも健康で活力ある体を作りたい」

「ハードなトレーニングでもしっかりとやりきり、継続できる回復力が欲しい」
という方におすすめです。

 

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第4話
抗酸化サプリへの反対意見もご紹介します

ここ数回のブログでは活性酸素をテーマにランナー視点で考えてきました。 今回で活性酸素の話題は一区切り。 最終回の今回では 抗酸化サプリに対する反対意見の紹介 ランニングにおける効果と行動上のアドバイス ...

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