この記事ではマラソンにおけるLカルニチンの効果とオススメの使い方について紹介します。
Lカルニチンはフルマラソン、ウルトラマラソンといった長い距離を目標とする人にオススメの成分です。
Lカルニチンの効果とメカニズム
Lカルニチンは体内で脂肪燃焼を促すことでガス欠による失速を防ぐ
人が走り続けるということは筋肉を動かすためのエネルギーを作り続けているということでもあります。
人のランニング中のエネルギー源は主に糖質と脂肪の2つです。
糖質と脂肪のうち、糖質は体内に貯蔵できる量が少なく、フルマラソンのように長い距離をオーバーペースで走ると枯渇してしまいます。
筋肉中の糖質(筋グリコーゲン)が枯渇するとエネルギーを十分に作り出すことができず、ペースを維持することができません。
これが失速してしまう理由です。
*厳密にはレース後半の失速の理由はこれだけではありませんが、多くのランナーがこれが理由で失速します
Lカルニチンはエネルギー源として脂肪をより使いやすくすることで筋グリコーゲンを温存するのに役立ちます。
筋グリコーゲンが温存できれば「脚にまだ余力がある」という感覚をより長く維持することができます。
Lカルニチンはエネルギー源をミトコンドリアに運搬する働きがある
体に蓄えられた脂肪は次のような流れでエネルギーになります。
- 体脂肪が分解されて血液によってエネルギーが必要な細胞(筋肉など)に運ばれる
- 細胞中のミトコンドリア(細胞のエネルギー工場のような器官)の中に運ばれる(この時にカルニチンが必要)
- ミトコンドリアの中で様々な化学反応を経てエネルギーに変換される
つまり、Lカルニチンが体内に豊富にあればエネルギー工場であるミトコンドリアに燃料をスピーディに供給できる
=ランニングのパフォーマンスアップに役立つと考えられるのです。
実際に優れたアスリートは細胞内のLカルニチンが多いことがわかっています。
筋肉の分解反応を軽減してダメージを抑える
筋グリコーゲンが枯渇すると人の体は筋肉を分解してエネルギーとする動きが活発化します。
よってLカルニチンによって筋グリコーゲンの枯渇が軽減されると筋肉の分解によるダメージも改善されると考えられます。
Lカルニチンの摂取で「疲れにくくなった」という声があるのはこれも影響していると思います。
Lカルニチンの使い方・摂取量の目安
Lカルニチンは基本的に継続摂取して体内に蓄積していくという使い方がおすすめです。
スポーツパフォーマンスの向上が目的の場合、1日あたりの摂取量は200~500mgが目安です。
Lカルニチンが豊富なラム肉で100gあたり80mgのLカルニチンが含まれています。
食事でこの量を継続的に摂取するのは困難ですので私はサプリを使っています。
(自作サプリのCatalyst Cardio PerformanceにLカルニチンを入れています)
まとめ
- Lカルニチンは脂肪をエネルギーとして使いやすくすることでガス欠による失速を防ぐ
- Lカルニチンは細胞内でミトコンドリアにエネルギー源を運ぶ役割をしている
- ガス欠による筋肉分解を軽減し、ダメージをおさえる
- 1日あたりの摂取量は200~500mgが目安
(食事での摂取は少し厳しいのでサプリが便利)