トレーニング・練習

ランナーのためのタバタ式トレーニング|心肺機能を短期間で強化する

2018年5月30日

この記事ではマラソンの記録アップのためのタバタ式トレーニングの導入方法について紹介します。

タバタ式トレーニングの導入によって
「心肺機能が向上してレースでの余裕度が高まった」
「上り坂に強くなった」
「仕事で忙しい時期でも短時間のトレーニングでスピードを維持できた」
などの声が届いています。

タバタ式トレーニングとは

タバタ式トレーニングとは
「20秒全力で運動して10秒休む」
これを8~12セット繰り返す高強度インターバルトレーニングです。

全力運動の内容は一般的には何でも良いとされています。
例えば腕立て伏せ、腹筋、ジャンピングスクワット、もも上げなど。
1種目だけでなくサーキットトレーニング的にバランスよくやるというのが健康(フィットネス)目的の方には人気です。

ランナー的には後述するように下半身メインの種目を選ぶと良いでしょう。

タバタ式トレーニングのメリット

トレーニング実践者の声

実際にタバタ式を導入して私が感じたことや、お客様からよせられている声です。

  • 最大酸素摂取量が向上した。
  • トレイルの登り、インターバル・スピード練習、坂練習の余裕度が増した。
  • 強度の高い練習に苦手意識があったが、タバタのショック療法で苦手意識はなくなり、むしろ好きになった。
  • アップとダウンを入れても30分あればできるので忙しい方にもおすすめ。
  • バイクなら膝への負担も少ないので、故障リスクを抑えて安全にスピード練習ができる。
  • ジムなら涼しいので、夏の暑い時期や雪など環境が悪いときでも質の高い練習ができる。

ウルトラマラソンのような長い競技でもおすすめ

タバタ式=心肺機能=「ウルトラマラソン中心の自分には関係ないや」と思う方もいるかもしれません。
しかし、このような高強度のトレーニングは脂肪を使う能力を向上させ、筋グリコーゲンを温存する能力が高まります。
よってウルトラマラソンの記録向上にも役立つと考えられます

ランナーにおすすめのやり方

バイクを使うのが安全で強い負荷もかけやすい

ランナーが記録向上のために導入するなら下半身をメインに使う種目がおすすめです。

私個人はジムのバイクを使ったトレーニングが安全に強い負荷をかけやすくて気に入っています
自宅のエアロバイクでも良いです。

「20秒全力漕ぎ→10秒休み」これを8~12セット繰り返します
バイクに慣れていないうちは8回でもキツイと思いますが、徐々にセット数を増やせると思います。

タバタ式トレーニングは全力運動のため、いきなり行うと危険です
ウォーミングアップをきちんとしてから取り組むようにしてください

ちなみに私が使っているスピンバイクは『HG-YX-5006S』です。

「いくつものスピンバイクを試してこれがベストだった」というわけではないのですが、個人的には満足な買い物でした。

思ったより音は静かで耐久性も悪くないかと。
(購入から4年経過中。1度だけ誤ってペダルのネジが緩い状態で使って壊してしまったことがありますが、メーカーの対応はきちんとしていて、すぐに返事と修理品を送ってくれました)

付属の心拍計測はあまりあてになりませんが、主観的強度を大事にトレーニングすれば良いので実際上は問題なく使えています。

バイクが使えない方はダッシュでOK

バイクを使う環境が難しいという方はダッシュでも良いでしょう。
「20秒ダッシュ→10秒休み」これを8~12セット

このとき、ダッシュを上り坂で行えれば衝撃が減って安全ですが、近所に長い坂がある人に限られますね...
また、硬い路面を避けるというのも1つの選択肢です。

ダッシュはバイクと比べて着地衝撃がありますので、故障には十分気を付けてください
少なめの本数からはじめて、徐々に増やしていった方が安全かもしれません。

練習メニューへの組み込み方

タバタ式トレーニングは週に2~3回の頻度で行うと良いでしょう

時間がない1日なら
ウォーミングアップ→タバタ式トレーニング→クールダウン
だけでも良いです。

ランニングの練習と組み合わせる場合は
軽めのジョギング(30~90分 走力による)→タバタ式トレーニング
という感じが良いでしょう。

ただ、上級者の方なら
ウォーミングアップ→タバタ式で追い込む→疲れた脚で走る練習
という方法もあります。
フルマラソンの終盤の粘り向上やウルトラマラソン対策としてはありです。

タバタ式とロングインターバルの違い

タバタ式は有効ですが、一方で「他のインターバルトレーニングより効果的である」とは言っていないことにはご注意下さい

例えば『エンデュランストレーニングの科学』という本のインターバルトレーニングの章では
『持久系アスリートのためのインターバルトレーニングは運動の持続時間が3~7分で、運動強度は主観的に「きつい」と認識され、最終セットは「非常にきつい」と認識されるものであるとき、理論的に最適であるとされている。』
と紹介されています(そして、私の今の考えもこれと近い)。

タバタ式には上で述べたようなタバタ式ならではのメリットがあります。
同様に長い時間(3~7分)のインターバルにはそれならではのメリットがあります。
両方を理解した上で自分のメニューに取り入れるか判断してください。

個人的にはどちらかの練習を継続して、伸び悩みを感じたらもう片方にスイッチするという方法は簡単なので初心者の方にもおすすめです。
(練習が単調になるのを防ぐ戦略)

インターバル・心肺機能の関連記事

54歳走歴10年でも心肺機能が1か月で向上した方法|トレーニングと栄養の相乗効果を得る

吉田明弘さんは54歳、走歴10年のランナーです。心肺機能の指標である最大酸素摂取量(VO2max)が1か月間で53→56と大きく向上しました。吉田さんが実施した取り組み(栄養補給による心肺機能向上アプローチ)についてご紹介します。

続きを見る

インターバル走 同じ全力でも時間設定で効果に違い

「インターバル走なんて細かいことは考えなくても全力で追い込めば良い!」と考えている方へ。 今日はそんなあなたに興味深いデータを1つご紹介します。 引用元『Adaptations to aerobic ...

続きを見る

-トレーニング・練習

© 2024 小谷修平のランニング講座 Powered by AFFINGER5