小谷のブログ

2024年の大会計画を立てる|テーマは強いランナーになること

2023年11月16日

今日は私の個人的なランニングについて書いていきたいと思います。

来年に出走する大会の計画を立てました。

私は大会選びで迷うことはあまり無いのですが、来年の春を何にエントリーするのかは、なかなか決めることができませんでした。

一度決めたつもりになっても「やっぱりこっちの方が良いかも、、、」なんてことを何度も繰り返しました。

候補に上がっていた大会というのは

  • 宮古島ウルトラトラックレース(3月上旬)
  • さくら道国際ネイチャーラン(例年 4月中旬)
  • 弘前24時間走選手権(5月下旬)

です。

宮古島ウルトラトラックレースは第1回ですが、JUA(日本ウルトラランナーズ協会)公認・共催で走りやすいコースというのに魅力を感じました。

宮古島なら家族旅行としても楽しめて、周回コースなら妻が子供2人を連れてでも応援がしやすいというのもパパランナーとしては魅力です。

さくら道国際ネイチャーランは私が初めて走った超ウルトラマラソンです。
コロナ禍で中止が続いていましたが、多くの方の手に支えられて再開されました。

今年走られた方の回想録やnoteを読んで、人との繋がりを感じられるあの大会にまた参加したいと強く思いました。

今年の弘前

弘前24時間走は今年走って、その魅力を十分に感じました。

先日、コースの一部を修正して公認を取り直すと発表されていました。
手間をかけて改善することを厭わず、「よりランナーが走りやすく」を徹底する姿勢に頭が上がりません。

どの大会も走りたいのですが、現実的に体力の回復を考えると、200km超級の大会はそうもいきません。

トレーニング計画、家族のこと、来年の下半期の目標など諸々あわせて考えた結果

宮古島ウルトラトラックレース(24時間走)
弘前24時間走選手権

にエントリーすることにしました。

この2大会にした理由はいくつかあります。

1つは、家族が応援しやすいことです。

さくら道は名古屋~金沢をワンウェイで走るので実家(愛知県)の両親の協力があってもやはり小さな子供2人を連れての応援は大変です。

育児で忙しい中、毎日トレーニングに時間を割く自分を認めてくれる妻とゴールシーンを共有したい。
まだどれだけ理解しているかわからないけど、娘に自分が走っている姿を見せたい。

そう考えると周回コースの時間走の方が今の私には合っていると思いました。

休日に娘と

もう1つの理由は、24時間走の経験をもっと積みたいと思ったからです。

私は今年の弘前に向けた練習では70kmを超える練習をしませんでした。

それは「自分は過去に24時間走を何度も走った経験があるのだから、超長距離の練習をして精神面や技術面の経験を積むよりも、多すぎない練習で着実に肉体面を鍛えた方が良い」と考えていたからでした。

「経験値があれば超長距離の練習の優先度は下がる」という考えは今も同じです。

しかし、5年間も24時間走にブランクがあったのに「自分は経験値が十分ある」と思ってしまったのは慢心でした。

苦しい時間帯がきて、残り時間が何時間もあっても、それを当たり前に受け入れられる精神力が私には欠けていたと思います。

弘前でキツかった時間帯

困難に直面したときの自分の心の傾向を変えたい。

そのためには頭の中の知識だけでは足りなくて、実際に困難に直面して繰り返し訓練しないと得られないと直感しています。

考えてみると、この10年間くらいで私は「賢くやる」ことに偏重してしまったところがあるかもしれません。

仕事がら、トレーニング、栄養、ランニング技術などの勉強をする機会に恵まれていますが、そのほとんどは効率的に成果を上げることに重きをおいています。

実際問題として、市民ランナーは時間的な制約も強いため、短時間でトレーニング効果を生むような方法の方が成果が出ると思います。

走り過ぎが原因で上手くいっていないという人も少なくないでしょう。

それでも、賢く効率的な方法だけでは欠如してしまう何かがあるように私は感じています。

その一つが、苦痛や困難というものに対する考え方であったり、それと対峙したときに生じる心の傾向ではないかと最近は思うのです。

例えば、学生時代の私はキツい練習に積極的でした。

「このキツい練習を乗り越えたら、もっと強くなれる」と信じて、そういう練習を主体的に計画して、練習の前にはほど良い緊張感を感じながら取り組んでいました。

今の私は「体が成長するスイッチが入る程度の負荷は与えつつも、その中で最小のダメージで済む練習をしよう」とばかり考えています。

年齢とともに回復力も落ちますし、やり過ぎは故障リスクも上がるので、きっと一般的には後者の方が良い練習になるでしょう。

セミナーで話す私

しかし、後者の考え方ばかりしていることで、いつの間にか(ランニングに限らず日常生活でも)困難を避ける傾向が育ち、それとともに弱い自分に打ち勝ったという自信・自尊心・喜びが減ってしまったようにも思えるのです。

そして、その自信の不在がウルトラマラソンのように何度も苦痛を乗り越えなければいけない場面で違いを生むのではないかと直感しています。

しばしばマラソンの世界では『速いランナー』と『強いランナー』という言葉が使われます。

言葉の意味の捉え方は人それぞれですが、私の周り(ウルトラ界隈)では次のような意味合いが多いように思います。

速いランナー:ベストで走れたときの記録が良い(調子が悪いときは早めにリタイアする)
強いランナー:記録が悪くても走り切る、完走率の高い諦めない人

みなさんはどちらのランナーになりたいですか?

以前の私は速いランナーの方に憧れていました。

正直なところ、強いランナーを支持する人が速いランナーがリタイアするのを見て「あの人は強いランナーではない」と言っているのを見ると

「速いランナーは最高記録を狙うために日々の練習では強いランナー以上に努力していることも少なくない。
たった1日だけ大会で上手く走れなかっただけで、そのプロセスが評価されないのは不当ではないか。」

と心の中で思っていたこともあります。

ただ、それは若かりしときのことで、今は違うように考えています。

まず、他者を自分の基準で評価しないこと。

そして、「自分の価値を他者の評価に委ねない」こと。

速くなくても良いし、強くなくても良い。
誰もが自分が好きな姿を目指して励まし合えば良い。

それを踏まえたうえで、私自身はこれからの半年は記録を狙いつつも『強いランナー』に近づきたいと願っています。

私にとって強いランナーになるとは、困難に対する考え方を変えること、それに直面したときの心の動きを変えることです。

困難を成長の機会とポジティブに捉え、積極的にそれを受け入れる生き方をすることです。
(もちろん、オーバーワークを目指すわけではありません)

そんな風になれたら、私はもっと好きな自分に近づけると思うのです。

来年の春に24時間走を2つ入れたのは、このように考えていたからです。

宮古島は安全目のペース配分で走り、24時間走のことを思い出す。
弘前では宮古島の経験を踏まえて、もう少し頑張った走りを。

この2大会で経験を積み、さらには来年の11月に予定されている神宮外苑24時間チャレンジにつなげていく。

今のところ、そのように計画しています。

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