食事・サプリ・栄養学

【研究レポート】6週間で88%の人が違いを実感した脂質代謝の向上方法

今日は脂質代謝に関する最新の実験結果についてシェアしたいと思います。

私は7月からランニング教室『サニエスリンク』さんとコラボして『体脂肪が燃える体質へ! 8週間体質改善プロジェクト』という企画を開催しています。

このプロジェクトの狙いはオンラインセミナーによるノウハウの学習とサプリメントによる栄養処方によって8週間で脂質代謝を向上させることです。

脂質代謝とは「体脂肪をエネルギーとして活用する能力」のこと。脂質代謝が向上することで

  • マラソンを走るのに役立つ持久力がつく
  • 体重コントロールがしやすくなる
  • 日常生活でのイライラ、集中力の低下、生産性の低下を防げるように

というメリットが期待できます。

今週の月曜日にこのプロジェクトがスタートしてから6週間が経ちました。

6週間が経ったところで受講生の方にアンケートをとり、どのような変化を感じているかのフィードバックを受けることができました。

このフィードバックは皆さんにも参考になるデータかと思いましたので、シェアいたします。

セミナーの要点

オンラインセミナーでは3回にわけて

  1. 脂質代謝を高めるサプリ成分と活用法
  2. 脂肪燃焼体質になるトレーニング
  3. 脂質代謝を高める食事法

についてお話ししました。

以下に各パートの要点を整理します。

サプリの成分と活用法

脂質代謝アップのためにサプリを使う目的は①脂質代謝に必要な栄養素を補う、②低エネルギー状態でも運動や日常生活をしやすくするため、③エルゴジェニックエイド(運動能力を強化することが期待される成分)として摂取することで体の適応を起こす、という3つがある。

脂質代謝に必要な栄養素としては、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンE、コリン、マグネシウム、亜鉛、セレン、クロムなどがある。要するにビタミン・ミネラル。

基本的には食事で足りると考えられるが、アルコール、喫煙、ストレス、過度のカフェイン、睡眠不足などの悪習慣で不足するリスクがある(吸収率の低下や消費が増えるため)。

カフェイン、MCTオイルは低エネルギー状態で走ることのキツさを軽減する。

脂質代謝を高めるエルゴジェニックエイドとしてL-カルニチン、HCA、ブラックジンジャー、αリポ酸、共役リノール酸(CLA)、カテキンなどが知られている。

脂質代謝のトレーニング

筋グリコーゲン濃度の低いときに運動するとAMPKという酵素の活性が高まり、脂質代謝が高まりやすくなる。

空腹状態でゆっくり長く走ることによって脂質代謝が向上する。

例えば、20時に夕食を終え、6時から朝食抜きで走ると10時間の絶食(低エネルギー状態)で走ることができる。

このような空腹ランニングのときは、基本的にはエネルギー補給はしない。

発汗量に応じて水分と電解質は補給して良い。

スポーツドリンクは糖質を多く含むので、空腹ランニングでは使用しない。

脂質代謝の食事法

1日に12~16時間の絶食時間をつくる間欠的ファスティングは脂質代謝の向上に効果的。

例えば、夕食を20時に食べ終え、翌日の朝食は抜きで12時に昼食を食べれば16時間の絶食時間を確保できたことになる。

間欠的ファスティングがキツイときは下記のように段階的に慣れていくのも良い。

  1. 夜食を辞める
  2. 朝食の量を減らしていく(スムージーやプロテインなど使いやすい)
  3. 間食を減らす

食事のPFCバランス(計算方法はネット検索で分かります)はC=40~50%のやや低糖質にすると脂質代謝を上げやすい。
ただ、練習がハードなときは体が糖質を欲することも考えられるため、無理はしない。

ゆっくりペースで量を稼ぐトレーニングフェーズのときに低糖質を意識すると良い。

処方されたサプリ

受講生にはCatalyst Cardio Performance(CCP)を提供して毎日7粒(推奨量)を摂取していただきました。

CCPは上記の脂質代謝を高めるエルゴジェニックエイドで紹介したL-カルニチン、HCA、ブラックジンジャーが配合されています。
(さらに、心肺機能におすすめなCoQ10も配合しています)

アンケート結果

プロジェクト開始から6週間が経過した時点での受講生のフィードバックがこちらです。

Q1.空腹なときに感じるストレスが減った

62.5%が「効果を実感している」と回答。

Q2.食事の量が減ったり、間食が減ったりしましたか?

43.8%が「減った」と回答。

食欲については、体が求めていなくてもストレスで食べてしまうとか、お盆休みの人付き合いで食べることが多かったとの回答も目立ちました。

Q3.空腹状態で以前より走れるようになりましたか?

71.4%が「変化を感じる」と回答。

受講生のコメント

「長時間走ると以前は空腹感からか、力が出ず歩いていたのですが、走っていて空腹感を感じることが少なくなりました。」

「このプロジェクトが始まる1ヶ月前から早朝ラン時に空腹ランを取り入れて始めて、最初はキツイなと思ったのですが、回数をこなしていくうちに慣れ、いまでは普通にランできます。食事の量も減りました。体重も2か月で4kg減り、体脂肪率も2%減りました。」

「1ヶ月目は何も感じませんでしたが、2ヶ月目から突然食事を取らなくても大丈夫な日が出てきました。」

「朝食べなくても動ける。食事量がやや減っている。説明を受けて摂取すると体感も良いように感じる。」

「周期的に訪れる甘い物依存が、プロジェクト開始後から出なくなりました。間食時の糖質摂取が少なくなったことを実感しています。甘いものが欲しいと思わなくなりました。食間の、仕事の合間につい食べ物に手が伸びるクセがいつしか減っていきほとんどなくなりました。その分仕事に集中できている感じがします。」

考察

脂質代謝が向上すると、空腹な状態でも脂肪からエネルギーが供給できるため「食べないと何もできない!」というようなイライラやパフォーマンスの低下が少なくなります。

「食べなくても何とかなる」とか「空腹なときの方が頭がさえた感じがする」という体感を覚える人もいます。

このような空腹の感じ方の変化は脂質代謝を向上させられているかを判断する材料になります。

空腹時の感じ方が変わると、食欲のコントロールもしやすくなります。
ただ、アンケートで実際に食事や間食が減ったというのは43.8%と過半数に達していません。

理由としては私たちの多くが、ストレスを紛らわせるためとか、人との交流のために食べるという行為をしているからでしょう。

脂質代謝の向上は減量をしやすくはしてくれますが、それだけでは不十分な人もいて、その主な原因はストレスにあると言えそうです。
ストレスを食で紛らわせるという行動習慣を改める工夫も必要になりそうです。

空腹状態で長く走れるようになるというのも脂質代謝のバロメーターです。

こちらは暑い時期にもかかわらず、早くも71.4%の人が効果を実感しています。
涼しくなり、ロング走ができるようになれば更に比率は伸びると思われます。

空腹状態で走れる=脂肪が使えている=フルマラソンやウルトラマラソンでエネルギー不足による失速が防げるということなので記録を目指すランナーにとっては嬉しい効果です。

トレーニング、食事、サプリと3つを一貫性をもって脂質代謝の開発に向けることで、6週間という短期間でもこれだけの成果をあげられているのでしょう。

よくお客様から受ける質問に「(サプリの効果にせよ、セミナーで学んだことの活用にせよ)どれくらいの期間で効果が実感できますか?」というものがあります。

時間やお金を投資して新しいことを試みるのですから、違いが出るまでの期間の目安を知りたくなるのは当然のことだと思います。

今回のプロジェクトでは4週間経過、6週間経過の2つの時点で体感の変化に関するアンケートを行いました。

各項目では以下のように4週間より6週間の方が効果を実感している人の割合が増えていることがわかります。

空腹時のストレスが減った
33.3% → 62.5%

食事や間食の量が減った
33.3% → 43.8%

空腹ランニングのパフォーマンスが上がった
55.6% → 71.4%

体が変化するのには時間がかかるものです。
人それぞれ効果を感じるまでの期間にも違いがあります。

新しいことにチャレンジする場合はそれを理解して、根気強く変化を待つことも大切ですね。

今回の方法で脂質代謝を開発する場合、「6週間で88%の人が何かしらの効果を感じた(3つの項目のうち少なくとも1つ以上は違いを実感した)」という結果になりました。

ぜひ皆さんもこのデータを参考にして、「自分もきっと変われる!」と信じて、まずは6~8週間を目標にチャレンジしてみてください。

*今回のプロジェクトは9/2に最終セミナーが終了します。セミナーの録画データは保存しておりますので、トラブルが無ければ編集して皆さんも学べるようにと検討中です。

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