台湾で開催された『東呉国際ウルトラマラソン(24時間走)』に出場してきました。
264.509km走り、12年ぶりに24時間走の自己ベストを更新することができました。
この結果は普段から私の活動を見守ってくださる皆さんの応援なしには成し遂げられなかったことは間違いありません。
素晴らしい体験をする機会を与えてくださったこと、本当にありがとうございます。
また、皆さんにこのような報告ができることをとても嬉しく感じています。
今回の自己ベスト更新までに経験してきたこと、これから更に学んでいくことを今後もブログやメルマガ(Holos通信)でシェアしていくことで読者の皆さんの応援をしていきます。
- 自分の可能性に期待するワクワク感
- 好きなことに熱中して挑戦する楽しさ
- 成長していく喜び
をドンドン広めていきたいと思っています。
これからも何卒よろしくお願いします。
毎日30分のイメージ・トレーニングが大成功
今回のレースでも私は新しい取り組みをたくさん実施しました。
その中でも最も効果が大きかったと感じているのは「レース中のセルフトークのコントロール」です。
セルフトークとは、心の中で自分がどのような話をしているかです。
例えば、12時間を通過した時点で「こんなに疲れたのに残り12時間も走らないといけないのか」と思ったら、それもセルフトークです。
このセルフトークの質が疲労感や勝負どころでの粘り強さに大きく影響することを実感しました。
きっと、皆さんも同じようなことに心当たりがあるのではないでしょうか?
心の声がポジティブなら肉体的には辛くても頑張ることができますし、逆にネガティブだとどんどん苦しく不安になってペースも落ち、リタイアを選んでしまうこともあるでしょう。
今回の台湾での大会に向けて、私は「自分のセルフトークをコントロールして、マインド的に強いランナーになる」ことを目標に準備をしてきました。
具体的には、毎日寝る前と起床後の2回、頭の中でレースを走っている自分を想像して「○○なシーンでは○○というセルフトークをしている」ことをイメージしました。
例えば
- 苦しい場面で「辛いのは自分だけじゃない」と周囲のランナーの走りからエネルギーをもらう自分
- 大幅なペースダウンやトボトボ歩いてしまった場面で、以前のように「情けない」と思うのではなく「今の頑張っている自分が最高にカッコよくて好きなんだ!」とチャレンジに誇らしく思う自分
- 順位争いになって後続のランナーが迫っているとき、以前のように後ろを気にして走るのではなく「自分の走りに集中! ○○kmを目指すぞ!」と前方への目標に集中する自分
など。
大会までの2か月間、このイメージ上でのセルフトークのコントロールの練習に毎日30分近い時間を投資しました。
それくらいセルフトークが重要であり、かつイメージ上での練習によってそれをより良くコントロールできるようになると仮説を持っていたからです。
結果は大成功だったと自分の中では考えています。
この1時間を最高傑作にする
レース中は「この1時間を最高傑作にする」ことだけ考えて、それを24回繰り返しました。
例えば、18時間経過したら、「次の1時間(つまり18時間台)を最高傑作にするために、補給は○○を摂取して、走り方は○○を意識して、今と同じ余裕度で19時間を迎える」みたいなことを毎回考えました。
今まで経験してきた悪いセルフトーク(自分の頭の中での声)が聞こえてきたら、それを自覚してすぐにポジティブな言葉に言い換えました。
そして、補給をきちんとしたり、心の声をポジティブに切り替えられたときには「よし!」「エクセレント!」「これが自分らしいやり方だ!」と自分で自分を称えました。
24時間の中でこれだけ自分のマインドに気を配って走ったのは初めてでした。そして、その効果の大きさを今回確信しました。
24時間をこれまでで最も危なげなく走り切ることができました。
何度だって、熱くなれる
今日のブログで私が一番伝えたかったことは、皆さんにも「自分ももっとできるかも!」「なんだか自分もチャレンジしたくなってきた!」とご自身の可能性に期待してほしいということです。
年齢、仕事や家庭の事情など皆さんそれぞれあると思いますが、その中でも自分が「ちょっと惹かれる」ような期待を持つことはできると思います。
その「ちょっと」の期待の芽を大事に時間をかけて育てていって欲しいのです。
今年の3月のニュースレターで私は『何度だって、熱くなれる』という記事を書きました。
走ることが人生のほぼ全てだったような学生時代の私。あの情熱は若さゆえのものだったのかもしれないと寂しく思うことがありました。
でも、そうではないことを今回の大会で確信できました。仕事、家庭と人生の制約が増えても、その中で頑張れば夢中になることができる。何歳になっても、何度だって、熱くなることができるのです。
(2024年3月 宮古島24時間走 優勝後の記事)
「道半ばであることが幸せである」とは私が大好きな言葉です。
24時間走においては、12年間と長く自己ベストが更新できませんでしたが、それを目指していた期間は生きがいのある幸せなものでした。結果はおまけのようなものです。
今回の私のご報告を将来への前向きな展望を持つきっかけ(あるいはそれを強化する機会)としていただければ、スポーツ選手としてこれほどの喜びはありません。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。