糖質制限による持久系スポーツでの興味深い成功事例があったのでご紹介します。
宮古島トライアスロンで総合14位という素晴らしい結果を残された菊池朋明さんがその成功要因をnoteにまとめています。
この6ヶ月感で実施して効果があったと思うものをnoteにまとめました! / 宮古島トライアスロンで、9時間を切るためにやったこと https://t.co/peL4r5D03B
— 菊池朋明 @IRONMAN MALAYSIA (@IronmanJp30) 2019年4月18日
こちらの菊池さん、去年の11月の私の糖質制限セミナーに参加された方です。
(その時のセミナーのまとめ記事はこちら)
noteによると、菊池さんは宮古島までに半年以上、糖質制限を継続されていたようです。
糖質制限のきっかけは「怪我で練習ができなかったので、せめて体重を増やさないように」という目的からはじまったようです。
その後、一部の持久系アスリートがダイエットでなくパフォーマンスアップのために糖質制限を取り入れていることを知ります。
*以前こちらの記事で紹介したように、2012年以降の24時間走世界選手権の男子優勝選手の4人中3人は糖質制限をしています。
ちなみに24時間走世界一の石川佳彦選手も以前は風邪をひきやすかったので健康目的のために糖質制限を開始したようです。
(脂質代謝が向上してパフォーマンスアップにつながるというのは後から知ったそうです)
以下、菊池さんnoteで気になったところです。
11月からは週に1日はチートデイを設け、好きなものを食べています。
チートデイは美味しいものがより美味しく感じるので、結構楽しかったりします。
よく糖質制限をしたら絶対にご飯とかを食べてはいけない(食べたらすぐに成果がなくなってしまう)と考えている方がいます。
しかし、実際にはこのように週に1回とか糖質を入れる日を入れても一気にダメになることはありません。
私も6日間走で早々にリタイアして糖質食べまくりの1週間を過ごしましたが、糖質依存の体に戻ることはありませんでした。
これは普通の食事をしている人が1日くらい糖質制限をしたところで急に脂質代謝がアップするわけではないことと同様です。
体は1日の例外ではなく「普段どうしているか」によって適応が決まります。
あと、菊池さんは「11月から」チートデイを入れているそうですが、これも良い選択だと私は思います。
どういうことかというと「糖質制限に適応するまでの最初の期間は極力チートデイを入れずに頑張り続ける」のが効果的ということです。
(これは私の直感としてもそうですし、海外の書籍でも同じようなことが推奨されています)
今回の宮古島も内蔵は快適そのもの。
去年の補給の半分で走りきれました。
ランではいつもジェルも受け付けなくなるのですが、今回は空腹感を感じる余裕がありました。
補給を入れられるとはっきり言って楽です。戦うべき対象が減ります。
補給が少ない量ですむと楽というのは私も去年の神宮24時間で255km走ったときも実感しました。
更にいうと70kmくらいのジョギングでも無補給でいけると、補給していた頃より楽に感じます。
きちんと補給ができることがパフォーマンスには重要です。
しかし、補給すること自体も体にとって負担になっているのだと思います。
「空腹感を感じる余裕」というのも私は共感します。
神宮24時間走では朝食も糖質制限で少なめだったのでスタートから2時間くらい経った頃(13時)にお腹が「ぐー」っと鳴っていました。
しかし、そういう状態でも普通に走れることが練習でわかっていたので余裕でした。
糖質制限をする前なら「これはヤバイ。ガス欠しちゃうかも。」と考えていたでしょう。
また、20時間が経過した頃には「あと4時間だけ。仮に糖質補給ができなくなったとしても、大崩れせずに走りきれる。」という安心感がありました。
以前なら最後の最後まで胃腸障害で補給できなくなったら崩れてしまうという不安がありました。
「この後食べられなくなったら・・・」の不安に悩むことがなくなるのです。
レース中はただでさえストレスに満ちていますし、不安はマイナス思考をよび、主観的な疲労感を増長させます。
補給に関する不安が軽減されることは楽に走るために大きなメリットとなります。
以上、私の感想でした。
菊池さん、怪我からの大復活おめでとうございます!
追伸
小谷の食事や練習などをtwitterで更新することにしました。
「具体的に何をしているんですか?」というような質問が増えてきたので、実際の例を都度アップしていく方がわかりやすいと思ったからです。
私もブログより精神エネルギーが少なく更新できて楽ですし。
参考に&暇つぶしに興味のある方はフォローしてみてください。