最近、糖質制限とかケトン体(体から糖質が枯渇した時にエネルギーとして利用できる物質)という言葉が凄く流行っていますね。
書店に行くとその関連の書籍がたくさんならんでいてお祭り騒ぎです。
糖質制限とは違いますが今店頭に並んでいるTarzanの最新号にも「ファットローディング」というキーワードが出てきています。
(運動前の食事で脂質の量を増やすことで脂肪利用率が高まるとか)
もちろん糖質制限についても賛否両論で、よくある反対意見は健康リスクがあるとか、筋肉が分解されるとか、ダイエットならリバウンドリスクがあるとかです。
ここで何が言いたかったかというと「食事(特に炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素)に関する見方が変わってきている」ということです。
それで、最近ますますこの関係の質問を受けることが多くなってきました。
「小谷さんは糖質制限についてどう思う?」と。
回答としては私は従来の正攻法に近い考えを持っているので糖質制限派とは考えが異なるところが多めというのが現状です。
ただ、反対意見こそ慎重に中立的に検討する必要があると私は思っています。
(自分の考えを肯定する証拠を集めたくなる傾向があるので)
そこでまず、書籍などを調査してみることにしました。
冒頭で述べたとおりに糖質制限やケトン体に関する本ではダイエット、健康、アンチエイジングの新兵器とばかりにとお祭り騒ぎです。
一方で長期的な視点で体への影響について検討しているものはほとんど目につきません(違う棚にあって見つけられなかっただけかもしれませんが)。
そして何より私が困ったのが「スポーツとの関連=スポーツパフォーマンスアップに役立てられるか」という視点での情報がほとんど見つけられなかったことです(東京最大級の書店2つを回って関連書籍を40冊くらいパラパラしたのですが)。
ケトン体自体が新しい分野らしく、スポーツへの応用まではまだ進んでいないのかもしれません。
書店を飛び出しトップランナーの動向に目を向けてみます。
私の知り合い(ウルトラ世界トップレベル)やフルマラソン2:10近くで走る選手の中にも糖質を制限していて、そのことに成果を感じている人はいます。
例えば24時間走世界一になってスパルタスロン日本人記録を更新した石川佳彦選手(自称エンゲル係数高め)がそうです。
(糖質制限の程度は人それぞれですし、糖質は食事の一部だけなので彼らを一括りにするのはやや乱暴ですが)
一方で糖質制限を試してみて失敗したという人もいます。
ちなみに私も今年の6月に糖質制限にチャレンジして3週間でボロボロになり挫折しました笑
(惣菜コーナー、パン屋、ラーメン屋の近くを通る時の匂いの誘惑に耐えるのも凄くキツかった!)
ただ、チャレンジした時のやり方が間違っていたという可能性もありえます。
そして今回私が出した結論は
考えてもよく分からないからもう一度試してみよう(今度はもっとやり方について勉強して)
ということでした。
そして炭水化物を多く含む食品を2週間ほど絶ってみたところ・・・大きな変化がありました。
詳細はまた追って記事にしようと思いますが、何個か変化を列挙すると
- お腹がすくという感覚がなくなった
- 炭水化物への欲求がなくなった(パン屋さんは余裕で素通り)
- 日中の眠気がなく頭は冴えている(事務作業などはいつも以上にはかどっている)
- 走ると「口が渇く」(体が求めている「のどが渇く」とは別の感覚)
- 走りはじめてから40分くらいまでは脚が重く、時間が経つと少し元気が出てくる(元気が出てからも炭水化物を摂っていたころと比べると格段に重い)
- 走り始めはバネがないような走りで、時間が経つとバネが回復してくる
- 朝目が覚めた時に目が痛い(時間が経つと気にならなくなる)
- 舌に歯の跡がついてギザギザしてきた(今朝は消失。一時的?)
最終的なゴールである「糖質制限をランニングに役立てられるか?」というところの答えまではまだまだ判断材料が不十分なので出せません。
これから試行錯誤を重ねながら自分の答えを見つけていきたいと思っています。
現段階の率直な感想としては「今の食事方法のままでは強度の高い運動で高いパフォーマンスを発揮するのはキツイ」です。
ウルトラマラソンのペースですらキツイと感じます。
ただ、人間の体は適応するものなので、今後どのような変化があるのか楽しみに経過をみていこうと思います。
↓こんなものも実験のために用意しました。
続く・・・
2018/6/15追記
今後の糖質制限関連の情報は「糖質制限タグ」のついた記事をご覧下さい。