著名なトレイルランナーのキリアン・ジョルネが24時間走に挑戦しました。
結果は134.8kmでストップと本人からしたら満足とはいえないものだったかもしれません。
ただ、レース後に書かれたこちらのレポートをみると初めてのレースに試行錯誤しながら挑戦したということがわかります。
このレポートがとても良いものだったのでご紹介します。
レポートではキリアン氏が24時間走(Phantasm24)に向けて
どのようなトレーニングを計画し
どのような補給戦略やギア選びをし
レース当日どうだったか
ということがわかりやすく整理されていました。
ざっくりと私が気になった個所の要点をまとめるとこんな感じです。
- 普段トレイルでのトレーニングなら週25~30時間を目安に走っている。
(ロング練で6~8時間、回復日で2~3時間) - 当初はロードとトレイルのダメージの違いを理解しきれず、それが原因で故障につながってしまった。
(単調なロードはダメージが局所的に集中しやすいなど、トレイルより故障リスクが大きいとみている) - ロードで週180~200kmのトレーニングはしばらく継続できたが、スピード練を週4-5セッション入れたあたりで適応しきれず故障。
トレイルの時間感覚が根強く、「もっと走ってトレーニングしていると感じたい」と考えてしまったと反省。 - 24時間走に必要な要素を「代謝的な側面」と「筋肉の適応という側面」の2つに分解して考えた。
- 代謝面では「目標ペースでの血中乳酸濃度」をチェックして、スピード的には十分な準備ができていると判断していた。
- 筋肉の適応には「走行距離を増やす」「筋トレ」が役立つと考えていた(小谷も同じ考え)。
(ただ、先述の通りロードとトレイルのダメージを見誤り故障して十分な練習を継続できなかった) - 補給ではエネルギー(糖質)と塩分の補給について言及している。
(小谷と同じく、優先順位の高い項目は糖質・水分・電解質と考えているということか?)
レポートの全体を通じて、彼がレースに向けて準備をするのにどんな考え方をしているのかが勉強になりました。
また、彼のようなトップ選手も初めてのことに対して試行錯誤しながらチャレンジしたんだなと思うと、同じランナーとして親近感を覚えました。
私とは比べようもない凄いランナーですが、いつか同じレースを走ってみたいなと思いました。
(もちろん24時間走で笑)