ノウハウ

子供たちへ『なりたい自分になるためのランニング』

2020年12月。
ある小学校で『なりたい自分になるためのランニング』という文章が子供たちに配布されました。

この文章を書いたのは私。
今住んでいる地域の小学校のPTAの方と縁があって知り合い「小学生とその親御さんが一緒に読める読み物を作ってみませんか?」というご提案をいただいて執筆したものです。

小学生に向けて書いたものですが、大人の方にも伝えたいメッセージが入っていますのでこちらのブログにも掲載させていただきます。

以下が原稿をそのままコピペしたものになります。


みなさん、はじめまして。
私は小谷修平(オダニシュウヘイ)といいます。
今年の3月からいすみ市にやってきました。

走ることが好きで毎日のようにランニングをしています。
私が走っている姿をどこかで見かけた人もいるかもしれませんね。

仕事でもランニング関係のことをしています。

私のようにランニングが好きな市民ランナーの人たちにトレーニングや食事の方法を紹介したり、サプリメントなどを作って販売したりしています。

 

今回みなさんにお話したいのは
「実はランニングって夢をかなえるのにとっても役に立つものなんですよ!」
ということです。

みなさんには夢や目標みたいなものはありますか?

「将来は○○になりたい」みたいな大きな話でも良いし、「テストで苦手な教科の点数がとれるようになりたい」とか「友達にゲームで勝ちたい」とか「人と話すのが上手になりたい」みたいな身近な話でも良いです。

きっと1つくらいは何か頭に思い浮かぶのではないでしょうか。

実はみなさんがその夢や目標をかなえたいと思ったときに、上手くいかせるためのコツがあるんです。

それは、脳を鍛えること。

なぜか?

それは、人がすることのあらゆることで脳が重要な役割をしているからです。
例えば、「スポーツで体を動かすこと」も「何かを勉強して新しいことを身につけること」も「人と仲良く会話をすること」も、全て脳が関係しています。

スポーツ選手、芸術家、研究者など、その分野で活躍している人は、その活動に関係した脳の部分が発達しているそうです。
裏をかえすと、勉強や練習などで脳を鍛えて成長させていくことで、優れた人物になれるということですね。

 

さて、ここ数年の研究でとても面白いことがわかってきました。
それは「ランニングをすることで脳が成長する(さらに、成長しやすくもなる)」ということです。
そして、脳が成長すると学校の成績がよくなったり、人と良い関係を築けるようになったりします。

成績との関係でいうと、例えばこんな話があります。

アメリカのネーパーヴィルという地域では、「0(ゼロ)時間目」としてランニングを取り入れました。
すると、生徒の成績がグングンと伸びて、TIMSSという世界の学力テストで世界1位になったそうです。
(詳しく知りたい人は「ネーパーヴィルの奇跡」を調べてみよう)

勉強だけでなく、運動もすると脳が成長して成績も伸びやすくなるということですね。
(もちろん、運動だけをしていれば成績が伸びるということではありませんよ。
運動と勉強の両方をすることが大切です。)

 

みなさんはこれからの人生で多くの人と出会ったり、多くのことを見たり聞いたりするでしょう。
そして「こんな風になれたら良いなぁ・・・」というなりたい自分がドンドン出てくるでしょう。

その度に私たちは、その憧れの自分に近づくために本を読んだり人に教わったりして、自分で自分を変えていきます。
そのときにみなさんを後押ししてくれるのがランニングです。

ランニングのやり方をマスターして、大人になってからでも「自分はなりたいように変われる」と信じられるようになったら、それはきっと素敵な人生にすることができるでしょう。

今日この話を聞いたみなさんにはぜひこのことを覚えていってほしいと思います。

 

「でも、走るのはつらいし苦手…」という人もいるでしょう。
大丈夫!

実は走るのがつらい理由はだいたいが「速すぎるから」なんです。
脳に良い効果を出すためのランニングなら友達とおしゃべりできるくらいの「ゆっくり」な速さでも良いのです。

最初は呼吸が苦しくないゆっくりな速さで少しだけ走ってみましょう。
そして、少しずつ走る時間を伸ばしていくこと。

速くするのではなく、走っている時間を少しずつ伸ばしていくことがポイントです。

週に3回くらい走るとランニングが習慣化しやすいと思います。
もちろん、もっと走れる人は毎日走っても良いですよ。

 

ランニングは他の人と速さを比べて「得意」「苦手」を決めたりするものではありません。
誰もが自分のために便利に使えるトレーニング方法です。

自分のペースでゆっくりコツコツと続けていくことを忘れないでくださいね。

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