サプリメントを選ぶ際に失敗しないために役立つ知識があります。
それは至適量という言葉です。
至適量とは何か?
まずは栄養成分の摂取量と人の体の反応にどのような関係があるのか見てみましょう。
このグラフは横軸を成分の摂取量、縦軸を効果としてその関係を表したものです。
ある一定以上の量をとることで効果を実感でき、それ以下ではほとんど感じられないという関係があります。
この効果を得られる量の境界線のことを至適量と呼びます。
例えば喉がカラカラに乾いた時にスポイト1滴の水を飲んでも元気にはなりませんが、好きなだけがガブガブ飲めれば復活しますよね。
(この満足する量が至適量です)
サプリメント(栄養素)が効果を発揮するためには至適量以上の摂取をする必要があります。
よってサプリメント選びでは「これってちゃんと量的には十分に入っているの?」という視点を持つことが大切です。
この至適量はとても個体差が大きいです。
分子栄養学の父でありノーベル化学賞・ノーベル平和賞を受賞したライナス・ポーリングは「個体差は20:1だ」と言ったそうです。
(それくらい人それぞれ必要な栄養量が違うということ)
サプリメント以外でも食生活がどうかによってその人にとって足りない栄養素が何か変わってきますので、今の自分の食生活をよく分析する必要もあります。
また同じ人でもストレスなどで大量にビタミンが失われたりするので、同じだけ栄養を摂っていても効果を感じなくなる(至適量が変化する)ということがあるようです。
私がこの至適量という考えを実感したのはあるきっかけで海外製のサプリメントを使用した時でした。
職業柄いろんなサプリメントや食品を紹介される機会が多い私ですが、去年あるマルチビタミン系のサプリメントを試してみないかと言われて使ってみました。
それがすごく効いたんですね。
朝の目覚めが良くて、より活動的に毎日を過ごせるようになったんです。
よくよく成分を見てみると、それまで私が「最近外食も多いしサプリメントでビタミン補給でもするか」となんとなく気持ちを納得させるために買っていたサプリとは含有量が全然違いました。
そしてこの至適量というキーワードと結びついて、その重要性を認識するようになったのです。
よくドラッグストアなどで目にする一般的なビタミン・ミネラル剤は「国が定めた1日の栄養摂取量の目安に届くように食事で足りない分をサポートする」というコンセプトの商品です。
それらの商品で効果を感じられなかったという方は、その人にとっての至適量に足りなかったということかもしれません。
まとめるとサプリ選びでは「その成分が至適量を超えるような十分な量入っているのか?」に注目すると失敗するリスクを減らせるということになります。
パッケージのイメージだけでなく、成分一覧にも目を通してみるようにしましょう!
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