小谷のブログ

大会が近くなるとモチベーションが低下する謎

2025年2月15日

皆さんは大会まで残り4週間、3週間、2週間、、、と近づくにつれて、どこかのタイミングでモチベーションが低下して焦ってしまったことはありませんか?

私はこの現象に悩むことが結構ありました。

大会の2か月前くらいでは「良い練習ができているし、大会が楽しみだな!」と意気揚々としていたのが、大会2~3週間くらい前になるとなぜか練習が義務感に感じてしまうのです。「練習したい」から「練習しなきゃ」にどこかで気持ちが変わってしまうのです。

書きながら思い出したのですが、大学生のときの試験勉強でもテストが近くなるとかえってやる気が出なくなり、他のことをしたくなってしまうことが多々ありました。

このような直前のモチベーション低下で最後の最後に詰めが甘くなり、後から後悔することがたくさんありました。その一方で最後までしっかりやりきれた経験も少なからずあります。この違いはどこから来るのでしょうか?

思うに、この現象が起きるか否かは、今目指しているゴールの次に、さらなるゴールを設定しているかによるところが大きいのではないでしょうか。

私がこれまで上手くいったとき(ゴールまでやる気を維持できたとき)は、ほぼ必ずより大きなゴールがありました。

例えば、去年の12月の台湾での24時間走はスタートラインに立つまでしっかり意欲をキープしていた自覚があります(その結果、264kmの自己ベストも更新できました)。

では、頭の中が台湾のことだけだったかというと、実は違いました。私の頭の中では「12月の台湾で良い走りをして24時間走の自信を取り戻し(5月にリタイアしていたので)、3月の神宮外苑24時間走でさらに記録を伸ばして日本代表になり、10月のフランスの世界選手権に出場するんだ!」というストーリーを描いていました。

台湾を楽しみにしつつも、あくまで通過点であると認識することで大会直前の失速を防ぐことができました。より長期的な視点をもつことは、ちょっとしたつまずき(例えば風邪をひいて数日練習ができなくなるなど)による精神的な悪影響を引きずることも減ります。これが安定感につながってきます。

「通過点」という認識は、大会までの練習期間だけでなく、大会中にも心の強さをもたらしてくれました。24時間走もの長丁場になると集中力が切れそうになることが何度もあります。集中力の低下とちょっとの弱気が重なることでリタイアしてしまうこともウルトラマラソンでは珍しくありません。大会中に、そのレースは通過点であると考えていると「この場面を乗り切って、経験を次に活かすんだ!」というようなレースを頑張りぬく気持ちが湧いてきます。

さて、ここで少し考えてみる価値があると思うのですが、皆さんの今の目標はモチベーションを維持するのにちょうど良いくらい離れた存在でしょうか?

(時間的にもハードルの高さ的にも)近すぎてはモチベーションが落ち始めてしまうかもしれません。逆に遠すぎても「行動したい」という内から湧いてくるエネルギーは感じにくいものかもしれません。もしちょうど良い目標をもっていたとしたら、どれくらいのタイミングで次の目標を考え始めると心のエネルギーをキープしやすいでしょうか?

最近、個人的に思っていることなのですが、私は大会のために走っていると見せかけて、実は意欲的に練習する日々を送るために大会を入れているのかもしれません。大会にエントリーして、そこで結果を出すために毎日練習をしているのですが、実は本当に価値をおいて楽しんでいるのはその日々の練習の方であり、大会はそれを引き出すための手段というわけです。やる気のあるときの練習ほど楽しいものはありませんから。

皆さんも毎日が「走りたい!」の気持ちで練習ができますように。モチベーションに課題を感じたときは、ぜひ無理に体を動かそうとするのではなく心の方を観察してみてはいかがでしょうか。

ps

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