こんにちは。
ランニングショップHolosの小谷です。
前回のブログでは、ネットワークビジネスのOさんから受け取ったサプリが「なぜか効いた」という話と、その理由が分子栄養学の考え方にあったというところまでお話ししました。
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【禍転じて福となす】怪しい勧誘に引っかかった結果、10年続く新しい習慣が生まれた話
こんにちは。ランニングショップHolosの小谷です。 皆さんは、分子栄養学という分野をご存じでしょうか? このブログではときどき登場する言葉ですが、私が分子栄養学を実践し始めてから今年で10年になりま ...
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今日はその続きです。「欠乏しない量と、体が活き活きと動く量は別の話」という気づきを得た私が、その後どうなったのかをお伝えしたいと思います。
前回ご紹介した『アスリートのための分子栄養学』には、著者・星真理さん自身の印象深いエピソードが書かれていました。
星さんはパワーリフティングの元日本記録保持者。
現役のアスリートとして激しいトレーニングを積んでいたころ、謎の症状に悩まされていたそうです。
大会前のハードなトレーニング中に限って、顔や首にアザができる。
皮膚科を受診してみると「ひきつけを起こした赤ちゃんに出る症状」と診断され、「治したいなら競技をやめなさい」と宣告されたというのです。
「競技を続けたいから受診したのに本末転倒です」という星さんの言葉に、私も似たような経験があるので読みながら胸が痛くなる思いでした。
そんな星さんがあるセミナーで出会ったご婦人から「あなた、スポーツをやっているんだったら栄養素を摂らなきゃだめよ」と声をかけられ、分子栄養学と出会うことになります。
そこで分かったのは、コラーゲンが不足して血管がもろくなり、内出血が起きていたのが原因だったということ。
その背景には、激しい運動による鉄欠乏性貧血があったのでした。
そして星さんがヘビーな練習の前に「ヘム鉄+高含有量のビタミンC」を摂るようにしたところ、悩んでいたアザはまったく出なくなったそうです。
本にはこんな言葉がありました。
「練習前にコラーゲンを強化するためにビタミンCを多めに摂取し、普段から貧血改善のためのタンパク質やヘム鉄をしっかり摂取するという、シンプルで明快な答えが得られたことは、私にとって暗闇を照らす灯りのようでした」
競技を通じて自分を表現しているアスリートにとって、これはどれほどの希望だったでしょうか。
「アザ」という少し特殊に見えるエピソードですが、私には「これはランナーにも関係のある話だ」と思えました。
故障しにくい強い体を作るには、健康なコラーゲンが欠かせません。
そしてそのコラーゲンの生成を支えるのが、ビタミンC、タンパク質、鉄なのです。
これは他の書籍の情報ですがもう一つ、興味深かった情報があります。
ほとんどの動物は体内でビタミンCを自ら合成できます。
ところが人は進化の過程でその能力を失ってしまいました。
ビタミンCの合成能力を手放し、食料から得る方が合理的とその時点では判断したのかもしれません(一部の機能は外注した方が効率的というのは経営・経済の話と通じますね)。
ある研究では、ラットにストレスがかかった状態での体内ビタミンC合成量は、通常時の5~7.5倍にも跳ね上がるというデータがあるそうです。
そしてそのストレス時の合成量を体重60kgの成人男性に換算すると「13g(13,000mg)」にも達するというのです。
「ハードなトレーニングをしているランナーの体が本当に必要としているビタミンCの量は、国が定める100mgとはまったく違う次元の話かもしれない・・・」
そう感じずにはいられませんでした。
こうして書籍から、そして自分自身の体感から「高含有量の栄養を摂ることには、確かに意味がありそうだ」という確信が少しずつ積み上がっていきました。
「だとしたら、ランナー向けに自分が本当に使いたいと思えるサプリを、自分で作ることはできないか?」
そう考えたのが、Catalystシリーズの開発を始めたきっかけです。
2017年のことでした。最初に作ったのはCatalyst Conditioning。
分子栄養学に基づいた高含有量のマルチビタミン・ミネラルを中心に設計した商品でした。
その後、ビタミンB群とビタミンCの単体のサプリも作り、Catalyst Conditioningと組み合わせたり、あるいはB・Cだけで使うお客様が現れ始めました。
「BとCをどんな比率で摂ったときに調子が良かったか」をお客様に聞かせていただきながら、声を少しずつ集めていきました。
すると、興味深いことが見えてきました。
激しい練習を積んでいる期間はビタミンCの比率を高めた方が調子が良いという声がある。
逆に仕事が立て込んで頭をたくさん使う時期などは、ビタミンBの方が需要量が増す傾向にあるらしい。
私自身も、直感的なレベルですが同じように感じていました。
なんとなく体で感じていることが、他のランナーにも起きているのか、と。
そのことを実感させてくれたお客様のエピソードがあります。
川の道フットレースというレースをご存じでしょうか。
東京(太平洋)から新潟(日本海)まで約520kmを走る、国内でも屈指の過酷なウルトラレースです。
そのレースに出場したお客様が、大会前のトレーニング期間中のことを話してくれました。
「3日間で200kmほど走る練習をしていたとき、なんとなくビタミンCの比率を高めにしたい日が続いたんです。特に理由はわからないんですけど、体がそうしたくなる感じがして」
そしてレース本番では「最後まで体調よく走り続けることができた。脚は当然疲れたけど、体を動かし続けることができた」と満足げに話してくれたのでした。
「肉体的なストレスが大きくなるほど、体はビタミンCをより必要とするのかもしれない」
このお客様の話は、私がそれまで書籍や自分の体感から感じていたことときれいに一致していました。
こうしたお客様とのやり取りを積み重ねながら配合を調整していく日々の中で、もうひとつ大きな気づきがありました。
スポーツ栄養学の勉強を続けるうちに「抗酸化って、実はもっと重要なのではないか」と感じることが増えていったのです。
激しい運動をすると体内で大量の活性酸素が発生します。
これが筋細胞を傷つけ、回復を遅らせる原因になる。
抗酸化物質はその活性酸素を中和する役割を持っています。
「だとしたら、ランナーのリカバリーには抗酸化の設計がもっと重要なはずだ」
そう考えてから、抗酸化物質について本格的に調べ始めました。
その過程でたどり着いたのが、水素です。
ただ正直に言うと、最初は「水素か・・・胡散臭いな」というのが第一印象でした。
水素関連の商品が景品表示法の違反で消費者庁から注意喚起されるようなニュースを目にしていたからです。
でも、よく考えると「水素という成分の効果」と「水素を悪用した会社が摘発される」は、まったく別の話です。
改めてフラットな目で調べてみると、水素については医薬品のような商業的な文脈ではなく、大学の研究室から中立的な立場で研究が進められているということが分かりました。
それが「ひょっとしたら本物かもしれない」と思ったきっかけです。
さらに調べると、水素は分子がとても小さいため細胞の隅々まで浸透できるという、他の抗酸化物質にはない特徴があることも分かりました。
「水素と他の抗酸化物質を組み合わせることで、相乗効果が生まれるのではないか」
水素は分子が小さい分、細部の活性酸素を選択的に中和する。
ビタミンCやEは広く全体をカバーする。
それぞれの強みを組み合わせることで、単独では届かないところまでカバーできるかもしれない——そんな直感が湧きました。
この考えをもとに、抗酸化・抗炎症の設計を強化した試作品を作り、お客様に試していただきました。
正直なところ、そのとき私はどれくらい反応があるか想像できていませんでした。
ところがフィードバックを受けてみると「ぜひ商品化してほしい」という声が圧倒的で、そこで初めて「これは手応えがある」と確信できました。
こうして生まれたのが、現在のCatalyst Recovery(CR)です。
CRには、ビタミンCが1000mg配合されています。
日本人の栄養摂取基準の推奨量100mgと比べると10倍の量です。
ビタミンEも同様に、一般的なサプリとは桁が違う含有量になっています。
ただ「多ければ良い」という話ではありません。
この配合にたどりつくまでに、お客様との対話を重ねながら「Holosのお客様に多い40〜60代の市民ランナーには、これくらいの配合が合いそうだ」という感触を少しずつつかんでいきました。
今後もお客様の声をもとにブラッシュアップしていく余地はあると思っています。
私自身の話をすると、分子栄養学を実践し始めて10年が経ちますが、2024年には台湾で開催された24時間走で自己ベスト(264km)を更新することができました。
そして今年の3月は、月間950kmという社会人になってから最高の練習量を、無理なく消化することができました。

もちろんCRで全てが解決したわけではありません。
でも37歳になり、小さな子供が2人いて、仕事で家族を養いながら、20代前半の時間にも仲間にも恵まれていた学生時代と同等以上のパフォーマンスで走れていることは、栄養による体のメンテナンスがあってこそだと感じています。
分子栄養学の実践を続けてきて「健康のベースが底上げされてきている」という直感は、ますます強くなっています。
CRをご利用いただいているお客様の中には、40〜60代以上で自己ベストを更新中の方、ウルトラマラソンを初完走された方、仕事と育児と練習を両立しながら走り続けている方など、年齢に関係なく挑戦を続けて活き活きと生きている方がたくさんいます。
そういう方たちの生き方を、栄養の側面からサポートしていきたい。
それがHolosの想いであり、CRを開発した理由です。
具体的には、まず1日4〜7粒を毎日継続してみてください(1袋210粒入りです)。
特にトレーニングがハードなときや疲れを感じやすいときに体感が分かりやすいと評判をいただいています。

さて、2回に分けて分子栄養学のお話をしてきましたが、いかがだったでしょうか?
「しっかり理解して自分も試してみたい」という方のためにランナー目線で分子栄養学の知見を整理したpdfをご用意しました(全26ページ)。
下記リンクから無料でご覧いただけますので、ぜひご参考にしてください。
今日もお読みいただき、ありがとうございました!