今日は「記録の頭打ち」や「練習にマンネリ化を感じている」という方向けに、練習のバリエーションを増やす方法についてシェアしたいと思います。
先日、『VO2max向上のためのトレーニングセミナー』を開催しました。
そのときに受講生の方から次のようなコメントがありました。
ほぼ毎日走っているのですが、VO2maxがなかなか向上していきません。
ポイント練習は週2回で、1回はインターバル走、もう1回は週末の距離走です。
さらに何をしたら良いのでしょうか?
この文面だけでは具体的なこと(練習距離、ペース設定、この方の実力など)は分からなかったのですが、1つ私が直感したのが「練習がマンネリ化しているのではないか?」ということでした。
どんなに良い練習でも、同じことをずっと続けていたら、その練習の刺激に体が慣れてしまって成長を持続することは難しいといえます。
(特に走歴が長い方、加齢による自然な体力低下がある場合はそうだと思います)
なぜなら、練習で体が強くなるのは「その練習が体にとってストレスであり、そのストレスに耐えられるように体が適応するため」だからです。
練習メニューにずっと変化がなく、体が慣れてしまった場合は、現状維持がいいところ。
更なる向上を望む場合は練習メニューに変化を加える必要があるといえます。
また、このように成長を感じられないとき、私たちはランニングに単調さや飽きを感じてしまうこともあります。
(恐らく、この停滞感や退屈さの感情はランニングに限らず、生活の他の分野でも言えることかと思います)
よって、成長に期待し、毎日を新鮮な気持ちで楽しみたいという方は
「自分は何に慣れてしまったのだろう?」
と自分自身に注意深く問い続けていく姿勢が求められるといえるでしょう。
練習メニューのバリエーションの例
練習メニューに変化を加える方法はたくさんあります。
①単純にボリュームを増やす
例えば
- 練習の頻度を増やす
- 1回の練習の量を増やす
という変化は根本的な練習負荷を高めますので、段階的に実施していくことで自然と成長していくことができるでしょう。
参考記事:『月間走行距離と10kmタイムの関係から練習を考える』
②ジョギングの質を変える
その他の方法には、日々のジョギングのやり方に変化を加える方法があります。
私はジョギングを「楽に速く走る」「ゆっくり楽に走る」「罪悪感を感じるほどゆっくり走る」の3段階に分けて考えています。
この3段階のジョギング比率を変えることでも体にとっては刺激が変わるためおすすめです。
この方法についてはこちらのブログで紹介しました。
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③インターバルの設定を変える
また、インターバルのようなスピード練習は同じ全力で実施するにしても、距離・本数の設定によって効果が異なることがわかっています。
スピードの設定に変化を加えることでも新しい成長を得られる可能性があります。
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④その他
- 空腹状態で走ることでエネルギー代謝におけるストレスを高める
- 起伏やサーフェス(不整地、トラックなどの路面)など走るコースを変える
- 普段一人で走っている人は、他の人と一緒に走る
このような変化も新たな刺激をもたらしてくれます。
まとめ
成長や新鮮さを求めている場合は
「自分は何に慣れてしまったのだろう?」
と問いましょう。