ランナーの補助トレーニング

今回は補助トレーニング(走る以外のトレーニング)を取り入れることで成果を出している方の事例を紹介します。
ランナーにとって一番大事な練習は走ることだと思います。
なので、練習に使える時間の多くは走ることに費やした方が良いと考えられます。
一方で走る以外のトレーニング(補助トレーニング)を取り入れることに確かな手ごたえを感じている方もいます。
例えば筋トレ、体幹トレーニング、バランストレーニング、ストレッチなど。
私も筋トレやファンクショナルトレーニングなどを状況に応じて実施しています。
ウルトラマラソンで世界一になった井上真悟選手や能城秀雄選手も補助トレーニングを活用しているようです。
著名なランニング指導者のジャック・ダニエルズ氏もこう語っています。
『自分のトレーニングをランニングだけに限ることはしないでほしい(トレーニングに割ける時間が少なければ、その時間をランニングに使うべきかもしれないが)』
(ダニエルズのランニング・フォーミュラp22)
昨日、ランニングポータルサイトの『ウルトラランナーへの道』さんが主宰するウルトラプロジェクトというチームの練習会に遊びに行きました。
主宰者の新澤さん自身が月200~300kmの練習で100kmを8時間台で走ったり、24時間走で200kmを超えたりしていることから分かるようにとても効率を重視した指導がされていました。
練習会やセミナーの参加者の完走率などからも結果に繋がる指導がされていると考えて良いでしょう。
ウルトラプロジェクトさんは効率性を高めるために練習会で補助トレーニングを比較的多く取り入れているように見受けられます。
私は以前から何度か参加していますが、ラダーを使ったり、筋トレを入れたり、サーキットをしたりとバリエーションが豊かです。
昨日は暑いこともあって動き作りやバランストレーニングなどの補助トレーニングが特に満載の練習会でした。
走る以外のトレーニングを学ぶと気候にあわせて調整できたり、あまり時間が取れなくなってしまったときにも僅かな時間を有効に活用できるようになるのが良いですね。
一番興味深かったトレーニングがこの動画のものです。
坂道をつかって片足支持でのバランストレーニングです。
安定性が向上しランニングの効率性が高まりそうです。
(安定性と効率性について詳細はこちらの記事をご参考に)
これの平地バージョンは私も取り組んでいた時期があります。
坂でやると難易度が上がります。
このトレーニングで身体認識を高め、更に坂道のダッシュで動きを習得するという流れで指導されていました。
この動きは体のバランス感覚がとても重要となるので、バランス能力に働きかけるKernelというスポーツネックレスを使ったらどうなるのか気になって実験させてもらいました。
実験手順
- 片足支持のまま脚ふりを体力の限界まで行いその回数を記録する
- Kernelをもって同様に脚ふりを限界まで行い回数を記録する(足は入れ替えないので最初より疲れた状態で行う)
- もう一度Kernel無しの状態で再度計測する(足は入れ替えない)
実験結果
被験者 | 1回目 | 2回目 | 3回目 | 平均 |
A | 49 | 67 | 62 | 59.3 |
B | 67 | 98 | 27 | 64 |
C | 62 | 65 | 45 | 57.3 |
D | 63 | 60 | 48 | 57 |
E | 43 | 83 | 52 | 59.3 |
平均 | 56.8 | 74.6 | 46.8 | 59.4 |
表の通りKernelを着けた状態の方がパフォーマンスが向上しました。
安定性が増すことで不安定性を修正するための無駄なエネルギーが抑制されたからと考えられます。
被験者の声
- Kernelを着けた方が足のグラつきが小さくて楽だった
- Kernelを着けたらバランスを取る労力がなくなって疲れなかった
- 疲れてからも姿勢を維持できて多くの回数ねばることができた
このような商品は効果に個人差がありますが、効果を感じる人にとっては手探りでトレーニングするよりも短時間で効率的にレベルアップすることができると言えそうです。
補助トレーニング関連情報
補助トレーニングを使いこなしてレベルアップしたいという方は下記の情報も参考になるかと思います。
ランニングと安定性の関係
安定性がランニングにどう影響するのか整理された記事
ランナーのための安定性強化テキスト
安定性を高めるためにどのような方法があるのか網羅的にまとめました(無料でダウンロードできます)
Holos通信
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補助トレーニング関係も取り扱うことがあります。
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