「糖質を食べたら絶好調で迷いが生じてきました」糖質制限の質問②

「糖質を食べたら絶好調で迷いが生じてきました」糖質制限の質問②

前回の記事の続きです。
(糖質制限チャレンジ中のYさんからの質問への回答)

ここからが本題と言うか、質問になります。回りくどくてすみません。

近所にとても人気で、とても美味しいベーグル屋さんがあります。
昨日のお昼に妻と行列に並び買いました。
自分は食べないつもりでしたが、誘惑に負けて一口食べてしまいました。
とても幸せな気持ちになりました。

すると、また一口また一口と…気付くとお昼にベーグルを丸々3つ、そして夜にも夕飯後、残っていたベーグルをまた2つ食べてしまいました。
もちろんベーグルには糖質がたっぷり含まれていますので…それを1日で5個も食べてしまったので、罪悪感を感じ後悔をしながら昨日は眠りにつきました。

そして今日の早朝、いつも通りランニングを始めました。
すると、何というか、一言で言うとかなり絶好調でした。

早朝走る前にいつも感じる気怠さがなく、イキイキしていました。
ペースも最初から飛ばして、まだイケるまだイケるって感じで、糖質制限を始めたから一番良いペースで1時間走ることができました。
その後の流し練習も、いつもなら途中でやめたくなるのにまだイケるって感じがありました。

これはやはり久しぶりたっぷり糖質を摂取したせい?お陰なのでしょうか?
それとも昨日の罪悪感から抜け出すために体が働いたのでしょうか

どちらにせよ、これで自分の中に迷いが生じてきました。
これからも糖質制限は続けていくつもりなのですが、今日の結果から、例えば

  • レース前日に糖質をたっぷり摂取した方が良いのか
  • トレーニング中も日を決めて糖質を摂取する日を設けて内容の濃い練習をした方が良いのか
  • 量は少なめで毎日少し糖質を意識的に摂取した方が良いのか

また今回件は糖質ではなく、カロリーの量で体調が変化したのかとも思っています。
今までの走る前や走ってる時の気怠さは糖質制限のせいではなく、ただカロリーが足りていないからなのかとも思いました。
その場合は今まで通り糖質制限を実施して、高カロリーで低糖質な物をもっと食べればよいと思うのですが…

ベーグルの悪魔的魅力に負けてしまったYさんの気持ちがよく伝わってくる文章ですね。
(私も1ヶ月に1回くらい無性に「こてっちゃん」を食べたくなる日があります。
こてっちゃんは調味料で糖質がある程度使われているのでたくさん食べるのは避けたい)

そして糖質を食べたら絶好調で「このまま糖質制限を続けた方が良いのか」と悩む。
これは糖質制限にチャレンジする人の多くが経験するのではないでしょうか。

Yさんが元気になったのはカロリーではなく糖質が原因だと思います。
*カロリーが問題かはバターを食べて元気になるかで確認できる
「糖質は貴重なエネルギー源である」から当然と言えば当然です。

しかし、糖質を食べてどれほど元気になるのかは糖質制限への適応がどれだけ進んでいるかによると思います

ある研究では糖質制限の適応期間が長いアスリートは筋グリコーゲンが(おそらく糖新生という体内合成で)自然に回復することを示唆しています。
このレベルなら食事で糖質をガッツリ食べなくても、体にエネルギーが自然と充電されていることになるので、糖質を食べても激変はしないでしょう。
私も実験的に糖質を入れた日がありましたが、それで顕著に元気になることはありませんでした。
*むしろ糖質制限に慣れすぎて、逆に糖質の消化能力が落ちて調子が落ちると感じることも

よって「糖質食べたおかげで絶好調」となること自体がまだ糖質制限への適応に伸びしろがあると考えても良いのかもしれません。

「レース前日に糖質をたっぷり摂取した方が良いのか?」→
上記の理由から今後適応が進んだらそれほど食べなくても良いかもしれません(レース前の食事は私も模索中)
ちなみに同じく糖質制限をしているウルトラランナーの石川佳彦選手は前日はある程度糖質を食べると昔言っていました。

「トレーニング中も日を決めて糖質を摂取する日を設けて内容の濃い練習をした方が良いのか?」→
そういう考え方もあるでしょう。
私は上記の通り糖質摂取しなくても集中してスピード練習できるので気にしませんが。

類似した考えで以前スリープローという食事法を紹介したのでそちらも参考にどうぞ。

スリープロー(Sleep-Low)法|持久力アップの食事法

「量は少なめで毎日少し糖質を意識的に摂取した方が良いのか?」→
これはもはや糖質制限というよりは健康的な食事というイメージでしょうか?
その食事法自体は悪くないかもしれません。
ただ、脂肪がガンガン使える糖質制限者の体にそれでなれるかはわかりません。

直感的には私は緩やかな糖質制限より極端な制限をある程度の期間集中してやった方が脂肪利用の適応が良いと思っています。
*逆に1回高度に適応すれば例えばある日にベーグル5個食べても、急に脂肪が使えない体質に戻ってしまうということは考えにくいです

Yさんはフルマラソンのサブスリーのために糖質制限を試されています。
糖質制限はおそらく距離が長いほど効果を発揮するのでフルマラソンにどう影響するかはわかりません。
(私のやってる200km級のウルトラでもどうなるか研究中なくらい)

ただ、趣味で楽しむランナーならこういう試行錯誤は面白いと思います。
糖質制限を試すときに頭の片隅においてほしいことを最後に書きます。

糖質制限は脂肪の利用効率を高めることで、筋肉のグリコーゲンが枯渇しにくい体をつくるというのが大きな目的です。
(中には痩せて軽さでタイムを縮めるという方もいると思いますが)

ただ、筋肉のグリコーゲン温存力はパフォーマンスを決める要素の1つに過ぎません

糖質制限をすると若干筋肉量が減るリスクもあります
(逆に筋グリコーゲンと同様に筋肉量がパフォーマンスの全てでもないので、そこまで気にしなくて良いという見方もあります。)

糖質制限自体がストレスとなって全体的なバランスを崩してしまうリスクもあります
(逆に私のように楽しくなるケースもあります)
「きちんと良い練習を継続していけるか?」という視点ももちましょう

私は「糖質制限を推進しよう」という意図はありません(中立的に研究したい派)。
ただ、人々の可能性を開花させる可能性のある手段かもしれないとは思っています。
なので、これからも自分で実践しつつ、情報を集め、皆さんが「試そう」と思った時に役立てるよう知識を整理していきたいと思います。

COMMENTS & TRACKBACKS

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  1. By 40代糖質制限ランナー

    はじめまして!

    ご存知かとは思いますがブログ「ドクターシミズのひとりごと」の清水先生や高雄病院の江部先生らによる糖質制限方法で言うところのスーパー糖質制限(そんなに厳密にはやっていませんが)を実践して5ヶ月の40代半ばのおじさんです。
    11月のフルマラソンの記録更新を目指してケトン体質を目指しています。血液検査では十分にケトン体が出ているのでケトン体質にはなっているんじゃないかな?と思ってます。最初の1ヶ月はやはりきつかったです。
    もともと夏場に弱いので練習量も少なく今年は最近やっと涼しくなってきたばかりなのでどこまで記録を伸ばせるのかわかりませんが楽しみにしています。

    この質問されてる方は食事量見ると明らかに栄養不足(カロリー不足)な気がします。
    糖質はカロリーが高いしそれで翌日高パフォーマンスだったんじゃないかな?と個人的に思います。

    ダイエットや健康の観点から自分は糖質制限は現段階では理想的な方法だと考えているので周囲には勧めています。

    清水先生は持久力系の運動にも糖質制限は向いてると書いておられますが負荷の高いペースで走る場合は最後に糖質は摂取する方が良いと言われていますね。サブ4ぐらいまでは不要だと考えてられるようですよ。
    フルマラソンはまだちゃんと走れたことないので偉そうなことは言えませんが2年前に4時間50分(途中からほぼ歩き)、昨シーズンは2回走ってどちらもトラブルで途中棄権、今年1月のハーフは1時間42分です。今年5月から糖質制限行って体重も約10kg落としましたのでその体重差もあるだろうから一概に糖質制限によるケトン体質で走りにどれだけの影響を及ぼすのかは言えないかもですが機会があればまたこちらに結果をご報告にまいります。糖質はショッツをひとつだけ持って走ってサブ4前後なら飲まず、早いペースで最後までいけそうなら30kmあたりで補給しようかと考えてます。道中は水と梅干しと塩タブレットだけ補給する予定です。

    散々な結果でも報告しにきます(笑)

    ちなみに糖質制限で血圧は正常高値から正常値に肝機能はγGTPが10年来以異常値だったのが正常値、尿酸値も正常値になりました。

    では、長文失礼しました。

    • By 小谷修平

      清水先生のブログ及び書籍、私も拝見しました。
      具体的でわかりやすい情報をありがとうございます。

      10kgとはけっこうな減量ですね。
      健康・体力的にも手応えを感じているようで何よりです。

      11月のフルマラソン、どんな結果になるのか楽しみですね!
      私も糖質制限にチャレンジしている色んな人の事例を知りたいので楽しみにお待ちしています。
      散々な結果だった場合も(笑)、是非教えていただけると嬉しいです。

      ありがとうございました!

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