ブレイクスルーのきっかけ|57歳男性の2年ぶりフル自己ベストで実践したこと

ブレイクスルーのきっかけ|57歳男性の2年ぶりフル自己ベストで実践したこと

フルマラソン自己ベスト更新からブレイクスルーのきっかけを考える

「ここ最近記録が頭打ちしている」
「ブレイクスルーのヒントを探している」
「まだまだ自分に期待したい」

そんな方々のヒントになるのではないかという事例を紹介します。
57歳の男性(Kさん)が2年ぶりにフルマラソンの自己ベストを更新したお話です。
更新タイム:3:22:34→3:18:48

この記事が生まれるきっかけとなるメッセージがKさんから先日届きました。
「先週の○○マラソンで2年前の自己ベストを3分46秒も更新できましたよ!」
との報告。

実はKさん、今年のスパルタスロンに向けて私が練習メニューの提案をしていた方です。
私はKさんの6~9月の4ヶ月分の練習メニューを作成しました。
スパルタスロンは残念ながら目標の完走を逃してしまいました。
(これはKさんの走力というより私がスパルタスロンという大会に無知すぎたことが原因でした)

しかし、9月末のスパルタスロンの失敗で気を落とすことなくコツコツと努力を重ねて11月のフルマラソンに挑戦。
その結果が今回の自己ベストだったのです。

この自己ベストから頭打ちを打破するきっかけが学べるのではないかと私は思います。
Kさんのそれまでの練習メニューや体の特徴から、私がどのような提案をしたのか振返ってみます。

練習メニューの改善

①細切れの練習をやめて1回の強度を上げる

Kさんの練習実績を見て「お昼休みの時間などを利用した30分などの短い練習が多い」ことにきづきました。
限られた時間を活用するのは素晴らしいですが、体にある程度の負荷をかけなければ練習の効果は小さいと思います
お昼の時間は体のケアなどにあてていただき、平日も仕事以外で60分~のまとまった時間をとってもらうようにしました。

②期分けを導入し毎月の目的を定める

期分けとは例えば
「今月は走り込み、来月はスピード練習」
というように目的をもってあるタイプの練習を集中して行うことです。

1年中毎週同じメニューを繰り返すより、走り込みが多い月やスピード練習が多い月があるように適度にムラがあった方が成果がでやすいと私は考えています

7月は走り込みに集中して彼にとって過去最長となる517kmもの練習を行いました。
逆にスパルタスロン挑戦者としては少なめな300km程度の月もありました(スピード練習が多め)。
このように一定期間集中してある能力を高める、適度にムラのある練習がポイントです。

③スピード練習の強度設定を変える

スピード練習の強度を適切なものに変更しました。

  • 心肺機能を刺激したいのか
  • 乳酸がたまりにくくしたいのか
  • レースペースのフォームに動きをならしたいのか

など目的によってペース設定が変わってきます。
最近の自己ベストの状況や実際に走ってみた感想を聞いてペースを決定しました。

最終的に決定したペースで練習をすると
強くなる感じがある。
手ごたえはあるが無理ではない感じ。
とコメントしていました。
(主に乳酸耐性を高める練習です)

感覚的な表現ですが、練習をする時はこの「強くなっていく感じ」というのは大切な感覚だと思います。

補助トレーニングの実施

①体の左右差を解消するようにした

ランニングにおいては骨格や筋肉の緊張感(柔軟性)に左右差が無い方が良いと考えられています。
(故障の予防やパフォーマンスの観点で)

何パターンかのストレッチを行い、左右差があるものは固い方を重点的に実施するようにしました。
ストレッチというと左右同じ秒数する人がほとんどですが、そうしていると日常生活で自然に歪みが生じてきます

②足に刺激を与えるトレーニングをした

片足で立った時のバランス感覚がKさんの苦手分野でした。
バランス感覚が悪いとランニングエコノミーの低下や故障につながりやすくなります。

これを補うために

  • テニスボールを足の裏で転がす
  • 足の下にタオルを引いて足の指でたぐりよせる(タオルギャザー)

などのエクササイズを導入しました。
これらは足の感覚が良くなり、バランス感覚の向上に効果がでる人がいます。
(足の感覚以外がネックとなっている人には効果薄です)

大会スケジュールの見直し

大会のスケジュールを聞いたところ高い強度の大会(ウルトラマラソン)が頻繁に入っていました。
練習として大会を活用しようとの意図だったそうです。

確かに大会は実践的な学びもあり強くある要素がたくさんあります。
しかし、スケジュールによっては練習のリズムが崩れてしまいます。
十分な回復ができず体を消耗して強くなれないことも考えられます。
(体に適切な負荷をかけて適切な休養を取ることが大切です)

そこで当初の予定していた大会のいくつかをキャンセル・ファンランに変更してもらうようお願いしました。

Kさんからいただいたコメント

Kさんに今回の好成績について何か他の方に紹介できることはないか伺いました。
教えていただいたことを書きます。
以下青字は小谷のコメントです。

①スパルタで出会った友人の声援が後押し

○○マラソンは気合も乗っていて、中間地点まではまるでハーフマラソンのように飛ばしました。
その後は案の定ペースダウンしましたが、27km地点当たりでスパルタスロンで知り合ったXさんが応援に来ていてエールを頂けました。
それがきっかけで再度元気が出て、後半粘れたのも今回の結果に繋がりました。

大会での人との出会いがこうして繋がっていくのって素敵ですね。
スパルタスロンでのリタイアを知っている私はそこでの出会いがこうして次のマラソンで追い風となったことをとても嬉しく感じました。

②何でも試してみる

Kさんのスパルタスロンへのプロセスをみていて驚いたことがその「何でも試してみる」という行動力です。
ウェア、ポーチ類、エイド食などあらゆるものをKさんは試していました。
ネット上での情報収集だけでなく、大会でスパルタスロン経験者がいたら積極的に話を聞いていたようです

今回好評だったアイテム類を教えてもらいました。
*私の指導を受けていたので、私が取り扱っている商品が多くて恐縮ですが

新たに始めたもの。

  1. Kernel(スポーツネックレス)
  2. Catalyst Conditioning(サプリ)
  3. スポーツ雑穀(食品)

Kernel
フルでは初めて付けましたので、これによりタイムがアップした要素はあると思います。
ある有名な監督が「かかと着地で拇指球から抜けるという足の着き方」を力説されていました。
これは私が使っているシューズを作った三村さん(著名なシューズ職人)も言っていたことです。
そこで、その走り方を意識しましたが、それとKernelの安定性効果が相乗効果を発揮したと感じております。

Catalyst Conditioning
片道2時間通勤のため朝5時半起床ですが、目覚めが良いというか、日中も眠くならなくなりました。
いわゆる体に必要で、食事では賄い切れない物を摂取しているからこのような効果を実感できているのかと考えています。

すぽ穀10穀
日頃はさほど炭水化物は摂らないように努めていますが、週末のみ、週末のロングラン用に食べ始めるようにしました。
(それでも家で手巻きとかカレーライスとか出てくれば食べます)
マラソン当日朝も家で炊いてきた物を茶碗2杯分くらい食べました。
白飯に比べ、味わい深いです。腹持ちも良いです。
タイムの向上に効いているかはまだ分かりませんが好感触です。

私が一番嬉しかった言葉

Kさんはメッセージでこう語っていました。

「2週間後にさらに走りやすい○○マラソンでベスト更新を目指すべく、サプリを継続して摂取します。
あとはスパルタスロンのエントリーをちゃんとするのみです笑」

Kさんの今回の成果は今年の夏に暑い中しっかり走りこんだ結果だと思います。
スパルタスロンで目標を達成できなかった後も落ち込むことなくケアをして練習を再開しました。

私はダメだったときに結構引きずってしまうことがありました。
このたくましい心はKさんから学ばないといけません。

めげずに良いプロセスを継続する。
するといつか嬉しい結果もついてくる。

Kさんへ
自分への期待感が止まない素晴らしいシーズンが続くことを応援しています。

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