ウルトラマラソンランナーの根性は凄いのか?

ウルトラマラソンランナーの根性は凄いのか?

先日Facebookで『私(小谷)がTarzanに登場しました!』という投稿をしました。
私が取材を受けたテーマは「ココロの持久力」について。

「24時間も走るんだから心の持久力も凄いんじゃない?」ということで取材を受けたのだと思いますが、その心の持久力(根性という言葉も近い?)について色々とコメントがあって面白かったので紹介します。

*ここでは根性を「主観的に体感する苦痛の累積に対してどれだけの累積量まで耐えられるか」というイメージで使おうと思います

図は根性のイメージを表したもの。
根性のある人は耐えられる苦痛の累積が多いので、より長い時間苦痛に耐えられる(ピンク斜線)。
また同じ時間でもより大きな苦痛に耐えられる(青斜線)。

まず興味深かった点で私を含め3人のウルトラランナー(24時間走で200km以上走るので一般的には化け物と言われそうな人)が共通して「自分は根性がない」とか「凄い根性があるかというと案外そうでもない」と言っていることです。

(ウルトラランナー全員が「自分は根性がない」と言っているわけではなくて、そう認識している人も一定数いるということです)

さて、それでは私たち3人は本当に根性がないのかというと、そうとも言い切れないかもしれません。(←自分の考えの逆説を考えるのが好きなタイプ)

というのも、根性の強さについて他者と客観的に比較することは困難だと思われるからです。
私が「苦痛レベル5」と表現する苦痛の苦しさを別の人が感じたら「苦痛レベル3」と言うかもしれないからです。
例えば、私が「100kmなんて主観的苦痛レベル3だから、完走してもそんなに根性がある訳ではないよ~」と言っても世間一般的にはそれが苦痛レベル100だったら私は根性があるということになります。

それから、同じ人でも条件や対象によって根性が変わってくるはずです。
努力によってアメリカ大統領まで登りつめたオバマ大統領が強い根性をお持ちのことは多くの方も納得できると思います。
それでもオバマ大統領は禁煙に関しては何度も失敗しているようです。
一方で普通そうな人が禁煙に成功している例もあります。

また、その時の気分によっても耐えられる苦痛は変わってきます。
例えば私はイライラしていると体に良くないお菓子を我慢することもできなくなります汗。
とすると、根性という能力は条件付きのものと考えた方が良いのでしょう。

まとめると「ウルトラランナーの根性は凄いのか?」という表題の問いかけについては

そもそも根性について比較することができないし、条件によるので判断できない

ということになります。

で、そんな結論だけでは面白くないのでもう1つ面白かった3人の共通点を紹介します。(こちらの方が皆さんの役に立つはず)

それは3人とも「根性に頼らないように苦痛を最小化することの重要性について語っている」ということです。

3人の該当するコメントを紹介します。

小谷(私)
自制心は有限です。
だからその自制心を無駄遣いしないように無駄なストレスやエネルギーを極力減らすようにしています。(Tarzanの取材にて)

新澤さん(ウルトラランナーへの道 執筆者)
私は根性がないから、根性とか我慢を使う場面を先送りできるかを模索してます。
それがレースマネジメントであり、アイテムだったり、効率的なランニングフォームだったりします。

石川さん(24時間走世界一)
気持ちで体を動かす、いわゆる根性の時間が少なくなれば楽に速くフィニッシュを迎えられるようになります。
根性でなんとかできる時間は僅かです。(Kernelお客様の声にて)

根性が有限=耐えられる苦痛の総和が一定であると仮定したら、大会中(あるいは人生において)パフォーマンスを最大化するためには様々なものがもたらす苦痛を最小化しなければいけません。

その苦痛の最小化のためにできることがレースマネジメントとかアイテムとか省エネで走る練習だったりするんですね。
本当に工夫の余地がいっぱいなのでウルトラマラソンは面白いなと思います。

人生の早いうちにウルトラマラソンと出会えて良かった~♪
それでは!

追伸
四万十川ウルトラ攻略ガイドを作りました。
今回の苦痛の最小化という意味で四万十に限らず色んなウルトラの大会で役に立つノウハウを新澤さんとまとめています
下記サイトからダウンロードできます。
初めての試みですが、頑張って作ったので読んでいただけると嬉しいです。

ウルトラ攻略テキスト